旅館業界の未来
2025-06-17 13:00:48

ブッキング・ドットコムが探る旅館業界の未来とAI活用の可能性

ブッキング・ドットコムが探る旅館業界の未来とAI活用の可能性



2025年5月22日、大阪・関西万博のオランダパビリオンで、世界最大級のデジタルトラベルプラットフォーム「ブッキング・ドットコム」によるシンポジウム「オーセンティックジャパン」が開催されました。約80名の旅館関係者が参加し、旅館業界が直面する課題と未来、さらにはAIがどのように旅館業界を変革するかについての議論が行われました。

オーセンティックジャパンの意味



「オーセンティックジャパン」は、オランダパビリオンのテーマである「コモングラウンド(共創の礎)」の一環として位置付けられています。ブッキング・ドットコムは、日本の観光業と旅館業界への支援を目的としてこのイベントを企画し、観光復興や地域経済の活性化を図ることを目指しています。

同社の理念である「すべての人に、世界をより身近に体験できる自由を」に基づき、地域の宿泊業者に対して温かい支援を提供することが求められています。休日を利用して全国各地の地域資源を発掘し、観光客の誘致につなげる方法の模索に焦点を当てました。

開会挨拶:未来へのビジョン



このシンポジウムでは、ブッキング・ドットコムのアジア太平洋地域のマネージング・ディレクターであるローラ・ホールズワース氏が、同社の今後のビジョンについて語りました。彼女は、2030年までに訪日外国人旅行者6000万人の目標を掲げ、この国を訪れる旅行者が、東京や大阪だけでなく、まだ知られていない地域にも足を運ぶことを促進する意向を示しました。

また、ホールズワース氏は、世界の旅行者の多くが「本物の文化体験」を求めていることを指摘し、日本の持つ自然や文化の魅力を発信する重要性を強調しました。特に、地域社会への貢献意欲が強い旅行者たちのニーズに応えることが、今後の課題であると述べました。

生成AIが変える宿泊業界の未来



シンポジウムでは、ブッキング・ドットコムのプロダクト部門シニアディレクター、エイドリアン・エンギスト氏が、生成AIの活用について話しました。彼は、旅行体験がどのように進化しているかを振り返り、AIがもたらす新たな可能性に期待を寄せました。特に、旅行者が求める情報をリアルタイムで提供し、ニーズに最適化した旅行プランを提案する能力が、宿泊施設にとっても重要だと指摘しました。

生成AIの導入により、旅行者が好みの体験をより詳細に伝えられるようになり、それに合った最適な旅行先が見つかる新しい旅行体験が可能になるとしています。また、宿泊業者とのやり取りも、AIによる自動応答を通じて、より迅速かつ正確な情報提供が実現する可能性があります。

パネルディスカッションでの知見



シンポジウムの後半では、旅行業界の未来についてのパネルディスカッションが行われ、さまざまな視点から意見が交わされました。旅館を営む原 洋平氏は、旅行スタイルの変化について語り、団体旅行が減少し、オンラインでの予約が増えた現状を強調しました。これにより、旅館業界が直面している課題と、新たなビジネスモデルの重要性が浮き彫りになりました。

岡藤 明史氏は、急増するインバウンド需要への対応を語り、AIを活用することで宿泊体験の質を高め、顧客の期待に応えることができると述べました。

未来への期待



このシンポジウムを通じて、観光業界の未来に向けた希望を感じさせる場面が多々ありました。ブッキング・ドットコムは、AIを活用した新機能の導入を予定しており、日本の宿泊業者にさらなるサポートを提供することを目指しています。

旅行者の期待に応えるために、地域の魅力を発信し、訪れる人々に心のこもった体験を提供することがますます重要になっています。これからの日本の旅行業界がどのように変わっていくのか、期待が高まっています。


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会社情報

会社名
Booking.com Japan K.K.
住所
東京都渋谷区渋谷2丁目24番12号WeWork38階
電話番号
03-6743-1957

トピックス(経済)

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