使用済紙おむつの再生利用
2025-05-15 10:55:17

新エコマーク制定!使用済紙おむつの再生利用促進に向けた動き

新たなエコマーク認定基準が誕生



公益財団法人日本環境協会が運営するエコマークは、環境に配慮した製品の認定基準として「使用済紙おむつを再生利用した製品」の基準を、2023年5月15日付けで正式に制定しました。この新しい認定基準は、使用済の紙おむつを材料として活用し、リサイクル製品を増やすことを目的としており、環境負荷の軽減や持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。

背景と課題



日本は超高齢化社会を迎え、特に高齢者用の紙おむつの使用が増加しています。近年、使用済紙おむつの処理が地方公共団体にとって大きな課題となっており、特に2030年には一般廃棄物に占める紙おむつの割合が7%に達すると予測されています。廃棄物の適正処理と再利用の重要性が増す中、エコマークはこの問題に対処すべく、新たな認定基準を設定しました。

認定基準の内容



本認定基準は、リサイクル製品の開発を支援し、環境意識の向上を図ることを重視しています。具体的には、使用済紙おむつを再生利用する製品に対して、以下の基準が設定されています。

1. リサイクル材料の比率: 使用済紙おむつ由来のリサイクルパルプや再生プラスチックの質量割合は、主要材料中で10%以上とする必要があります。
2. 高度なリサイクルの促進: 使用済紙おむつから再び紙おむつにリサイクルする場合、リサイクルパルプや再生プラスチックの比率を5%以上に設定しています。
3. 衛生基準の設立: 消費者によるリサイクル製品への不安を解消するため、汚物由来の有害成分の除去基準を設け、選別や洗浄、消毒などの衛生処理工程に関する要件も設けています。
4. 情報提供の強化: 認定製品には、使用済紙おむつを再生利用していることを示すだけでなく、その配合率を製品パッケージに明示することが求められます。

期待される効果



エコマークの新しい認定基準は、リサイクル市場の拡大を促進し、企業や消費者の環境意識を高めると期待されています。使用済紙おむつの再生利用が進むことで、廃棄物削減はもちろん、リサイクル産業の成長にも寄与するでしょう。これにより、循環型社会の実現に向けた社会全体の取り組みが一段と強化されることが期待されています。

結論



エコマークの新認定基準は、使用済紙おむつを取り巻くリサイクル問題の解決に向けた重要な取り組みです。今後、消費者の環境意識の高まりとその行動が、さらなるリサイクル推進につながることを願うばかりです。より持続可能な未来を見据えたこの取り組みが、どのように社会に影響を与えるのか、引き続き注目していきたいと思います。


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会社情報

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公益財団法人日本環境協会
住所
東京都千代田区岩本町1-10-5TMMビル5階
電話番号
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