岡山理科大学の学生たちが体験した富士山登山の魅力とは

岡山理科大学、富士山の魅力を体感

岡山理科大学の基盤教育科目「文化を読みとくB」と「自然を読みとく」の現地演習が、富士山を舞台に行われました。この体験型の学習には、33名の学生が参加し、富士山の自然と文化についての理解を深めました。報告会は10月1日に岡山理科大学C2号館で行われ、学生たちは各自の体験を生き生きと語りました。

富士山登山の新たな試み

2023年度から始まった「文化を読みとくB」は富士山五合目までを対象としており、2024年度にはより高い難易度の「自然を読みとく」（五合目から頂上まで）が新設されます。今年の現地演習は、「文化を読みとくB」が9月11日から13日にわたり行われ、また「自然を読みとく」は8月18日から20日の期間に実施されました。特に注目されたのは、初めて体験した山頂の「お鉢巡り」で、参加者は富士山の火口の縁を一周し、その圧倒的な自然の美しさに触れました。

学びを深める富士山探訪

学生たちは、ふじさんミュージアムや御師の家なども訪れ、富士山信仰について学ぶ機会を得ました。また、西湖、精進湖、本栖湖が一望できる三湖台からは、青木ヶ原樹海の壮大な景色を楽しむことができました。さらに、溶岩洞穴では氷筍を見学し、富士山の自然の神秘に触れながら登山へ挑戦。これらの体験を通じて、彼らは自然の美しさや大切さを実感し、それぞれが自分なりの「富士山」を見つけたようです。

心に残る登山の思い出

報告会では、富士山の青木ヶ原樹海を訪れた際の感想が共有され、「自然の雄大さを実感した」という意見や、雪解け水が地中に浸透する「浸透桝」に対して「先人の知恵を感じた」と表現する学生もいました。中には、一緒に観察を続けていたカエルや昆虫に興味を持つ者もいたようで、富士山の生態系にも目を向けた様子が伺えました。「また来年も行きたい」との声も多く、学生たちの富士山への愛が伝わりました。

学生たちの成長を祝う

報告会には授業を担当した富士山登山ガイドの宮下竣吉客員教授、渡邉守さん、千代慧さん、高尾晋悟さんも参加し、学生たちの発表を見守りました。宮下教授は総評として、「この演習で富士山について考え、調査し、感じたことを通じて可能性を広げてほしい。皆さんの発表は我々にも学びになった」と述べ、学生たちに富士山登山証を手渡しました。これにより、彼らの努力が一層意義深いものとして認められました。

登山の途中や報告会での様子を通じて、学生たちの富士山への愛情や学びの深さが感じられる時間となりました。今後の彼らのさらなる活動にも目が離せません。