山梨県、スタートアップ支援の成果報告会を開催
山梨県では、スタートアップ企業を対象とした「TRY! YAMANASHI! 実証実験サポート事業」の第6期成果報告会が10月4日、甲府市の山梨県立図書館で行われました。これまでに39件の企業を採択し、先端技術をもったスタートアップの成長をバックアップしています。
「TRY! YAMANASHI! 実証実験サポート事業」とは?
この事業は、2021年度に開始され、地域の資源を活用して新たなビジネスを創出することを目指しています。特に、リニア中央新幹線の開通に向けて、山梨県が「テストベッド」として機能することを狙っており、社会課題の解決へ向けた実験に全面的なサポートを提供しています。
第6期の成果を報告した企業たち
成果報告会では、支援を受けた4社がそれぞれのプロジェクトの結果を発表しました。その内容を見ていきましょう。
1.
株式会社asai では、経血から女性特有の健康状態を可視化するキットの開発が進んでおり、医療機関と連携しながらデータ収集やイベントを通じた啓発活動を報告しました。
2.
Industry Alpha株式会社 は、AMR(自律走行搬送ロボット)の安全性向上を目指し、食品工場での実験結果を発表。カメラ制御による効果を検証しました。
3.
株式会社OUI は、「スマートアイカメラ」を用いた眼科健診の有用性を実証。老健施設や学校での訪問検診を通じて、手軽さを評価されました。
4.
株式会社ユーカリヤ では、自転車の安全管理を目的としたプラットフォームを構築し、可視化技術が実際にどのように役立つのかについて報告がありました。
これらの発表に対して、参加者からの活発な質疑応答が行われ、関心の高さが伺えました。
地域アセットを活かしたビジネス創出のトークセッション
報告会の後半では、地域ビジネスの活性化に取り組むゲストによるトークセッションが実施され、地域資産を活用したビジネスモデルについての議論が行われました。無人駅や地域の特色を投資とすることで、より多くの顧客を呼び込む新たなアプローチが紹介されました。
山梨の未来への期待
山梨県は現在、地域経済のエコシステムを構築しながら、スタートアップ支援を進めています。参加者たちは、スタートアップ企業と地域の結束が不可欠であること、そして、双方が持つ「危機感」が重要であることを強調しました。
今後も、山梨県はこの取り組みを強化し、さらなる地域価値の向上を目指していくとしています。これからの山梨に期待が高まります。