ライクグループと日本生命、保育業界のDX推進に向けた資本業務提携
保育事業を展開するライク株式会社と、日本生命保険相互会社は、保育業界全体の持続可能性向上と発展を目指し、資本業務提携を締結しました。この提携により、ライクが開発してきた保育所経営支援システムや保護者向け連絡ツール「ナナポケ」などのITインフラがさらに進化し、全国の保育事業者に提供される予定です。
保育業界が抱える課題
近年、保育業界は保育士不足やDX化の遅れにより、現場は逼迫しています。保育士の業務負担軽減は喫緊の課題であり、保護者の不安も増大しています。自治体も、地域における子育て支援施設の整備や多機能化に課題を抱えています。
ライクグループの取り組み
ライクグループは、1993年の創業以来、「人から“ありがとう”と言われるサービスを提供する」を理念に、全国410ヶ所以上の保育施設を運営し、約1万1000人の子どもたちを預かっています。同社は、独自の保育所経営支援システムや「ナナポケ」を開発し、保育業務の効率化と質の向上に努めてきました。
日本生命との連携
日本生命は、2020年から待機児童解消に向けた取り組みとして企業主導型保育所仲介事業を展開し、2022年には「NISSAY ペンギンプロジェクト」を始動。社会全体で子どもを育む仕組みづくりを進めています。両社は、今回の提携を通じて、「保育イノベーションコンソーシアム」を設立し、保育業界全体の業務効率化や持続可能な発展を目指します。
業務提携の内容
今回の業務提携では、以下の取り組みが予定されています。
1.
ライクのITインフラを活用した保育所向け業務改善システムの開発・提供: まずは日本生命の子会社であるニチイ学館の保育所で実証実験を行い、その後、全国の保育所への展開を目指します。
2.
保育の質向上と業務効率化に向けた情報交換と共同サービス提供: 両社が連携して、保育現場の課題解決に取り組みます。
3.
「保育イノベーションコンソーシアム」の設立・運営: 保育業界全体の持続可能性向上と発展のための取り組みを推進します。
ライクグループの事業内容
ライクグループは、「保育」「人材」「介護」の3事業を展開する企業グループです。保育事業では、認可保育園「にじいろ保育園」などを運営し、人材事業では社会インフラを支える業界への人材供給に注力、介護事業では医療連携を強みとする介護付有料老人ホームを運営しています。
まとめ
ライクグループと日本生命の資本業務提携は、保育業界のDX化を推進し、保育士の負担軽減、待機児童問題の解消、そして質の高い保育サービスの提供につながることが期待されます。この取り組みは、日本の未来を担う子どもたちの健やかな成長を支える重要な一歩となるでしょう。