フリースケールが基地局機能の進化を加速する新製品を発表
フリースケールの新たな挑戦
2011年9月12日、フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社は、新世代の基地局機能を持つシステム・オン・チップ(SoC)「QorIQ Qonverge PSC913x」の提供を開始することを発表しました。この製品は、ピコセルやフェムトセル向けに設計され、効率的なエネルギー管理やコストの削減を実現するための新たなソリューションです。
新製品の特徴
QorIQ Qonvergeの初期モデルであるPSC9132とPSC9130/31は、複数の無線インターフェースを同時にサポートする共通のアーキテクチャを持っています。この特性により、基地局運用に関する複雑さを軽減し、デバイスメーカーは設計工程を簡略化できます。また、これにより消費電力の最適化やコスト効果も期待されます。
フリースケールによれば、QorIQ Qonvergeは「Basestation-on-chip」ソリューションとして、マルチモードとマルチユーザーを同時にサポートすることができ、例えばPSC9130/31は8〜16ユーザーに対応し、PSC9132はさらなる性能を提供し最大64ユーザーまで同時接続を可能にします。これにより、通信インフラをより効率的に運用することができるのです。
スケーラビリティと相互運用性のメリット
フリースケールの新しいプロセッサは、さまざまな規模のセルに適用可能で、これによりメーカーはすでに開発したソフトウェアを再利用できます。共通化されたハードウェアとソフトウェアのアーキテクチャは、開発投資を抑えるだけでなく、市場投入までのリードタイムを劇的に短縮します。このように、QorIQ Qonvergeにより、企業は柔軟な設計と効率的な開発環境を持つことができるのです。
先進的な技術
新しいPSC9130/31とPSC9132プロセッサは、LTEやWCDMA、CDMAなど、幅広い無線インターフェースをサポートし、通信の充実を図ります。さらに、RFIC通信及びアンテナインターフェース制御のグルーレスインターフェースを用いることで、追加的な外部回路が不要となり、ボード上のスペースとコスト削減に寄与します。
加えて、このSoCはGPS同期や2G/3G通信のスニッフィング機能もサポートし、機能性の面での優位性も確保しています。フリースケールのワイヤレス・アクセス・ディビジョン担当のジェネラル・マネージャ、スコット・アイラー氏は、「ワイヤレス業界では新たな革新が求められており、この製品の登場は大きな転機をもたらす」と述べています。
安全性とサポート体制
フリースケールは製品と技術の紹介に加え、開発者向けのリファレンス・デザイン・ボードや開発システムも同時に提供します。このサポートにより、ユーザーは効率的かつ迅速に製品を市場に投入することができます。CodeWarriorと呼ばれる開発ツールは、最新のEclipse IDEやデバッガ機能を兼ね備えており、開発プロセスを全面的にサポートします。
まとめ
フリースケールのQorIQ Qonvergeは、基地局向けSoCとして新たな基準を打ち立てつつあります。これにより、無線通信に求められる効率性やコスト効果を大きく向上させていくことでしょう。フリースケールが確かな技術力で革新を進める中、今後の展望にも期待が寄せられます。詳しくは、フリースケールの公式サイトをチェックしてみてください。
会社情報
- 会社名
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フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社
- 住所
- 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号恵比寿ガーデンプレイスタワー 29F
- 電話番号
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