パンダが海を守る
2025-02-28 11:21:01

和歌山のパンダが生み出す新たな海の生態系回復プロジェクト

パンダバンブープロジェクトについての詳細



和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドでは、環境保全に向けたユニークな取り組み「パンダバンブープロジェクト」を推進しています。このプロジェクトは、パンダの食べ残した竹を活用して、アオリイカの産卵場所を創出し、海の生態系を回復することを目的としています。2022年から開始されたこの活動は、藻類の減少や海水温の上昇に直面する白浜の海において、著しい成果を上げています。

活動の背景


近年、白浜の海域では、様々な要因によってアオリイカの産卵に必要な海藻が減少しています。一方で、里山では竹林が放置され、竹の管理が問題となっています。アドベンチャーワールドではパンダの食事に竹を利用していますが、新鮮な枝葉しか食べず、他の部分は捨てられることが多いのが現状です。このため、食べ残した竹を利用し、海底に設置することによりアオリイカの産卵床を作ることが決定されたのです。

2024年度の活動概要


2024年6月26日から11月9日まで、白浜町の日置川エリア「伊古木漁港」に計64基の竹で作られた産卵床を設置する予定です。この活動には地元の中学生も参加し、環境学習プログラムを通じて、海洋環境についての知識を深めます。また、京都大学白浜水族館では、産卵床から採取したアオリイカの卵を展示し、孵化の過程を一般に公開する予定です。

活動の成果


すでに設置された産卵床には、アオリイカの卵が確認されており、これまでに2,641匹の稚イカが孵化しました。この成果は、海藻の増加やそれに伴う小型生物の生息数の増加につながり、地域の生物多様性の改善が期待されます。また、竹に付着する海藻や小型生物も観察され、生態系回復の可能性を示しています。

今後の展望


研究によると、アオリイカは磯焼けの原因となる藻類食性の魚類を捕食していることが分かっています。今後、このプロジェクトを通じて得られた知見が、海藻の減少を防ぐ助けになることが期待されています。また、アドベンチャーワールドは、地域住民や漁業関係者との密な協力を深化させ、里山と里海を結ぶ新たな環境保全モデルを目指す構想を持っています。

このように、パンダバンブープロジェクトはただの動物保護にとどまらず、地域の海洋環境の保全にも寄与する重要な活動です。参加者だけでなく、訪れる全ての人に感動を与えるこのプロジェクトによって、和歌山の未来が一層明るくなることが期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社アワーズ
住所
和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399株式会社アワーズ アドベンチャーワールド
電話番号
0570-06-4481

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