扉のない待合ブース
2025-07-07 10:21:05

大阪で進化する待合スペース、「扉のない駅待合ブース」の快適性を実証

新しい駅の待機スポット「扉のない駅待合ブース」が快適さを証明



2025年、パナソニック株式会社と大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)が共同で開発した「扉のない駅待合ブース」の実証実験が、朝潮橋駅で行われ、驚くべき結果が報告されました。このブースは、駅ホームの極端な暑さと寒さに対応するために設計されており、利用者の快適性を向上させるための新たな試みです。

実証実験の概要



この実験は2025年2月から4月、そして6月の期間にわたり、一般利用者を対象に二回に分けて実施されました。冬期には301名、夏期には67名が参加し、「扉のない駅待合ブース」の快適性について調査が行われました。調査結果として、冬期において79%、夏期には91%という高い割合で「快適」との回答が得られました。

実証実験の結果、利用者から寄せられたコメントでは、「個室待合室よりも足元が暖かくて快適」「階段を上がった後、風が顔に当たると涼しさを感じる」という意見が多く見られました。これにより、従来の個室待合室に比べて多くの利用者が新しい待合ブースの利点を実感していることが確認されました。

技術と省エネ効果



「扉のない駅待合ブース」は、パナソニックの気流制御技術により冷暖房した空気を適切に管理することで、外部の気温の影響を受けにくくしています。冬期の暖房性能も証明されており、ブース内の消費電力は、個室待合室と同程度の0.18 kW/席と、環境にも配慮した省エネルギー設計が施されています。

夏期の実証でも、気温32℃の環境下で座った後、わずか1分で頭部および胴体部の表面温度が約3℃低下したと確認されており、利用者にとって快適な温度を短時間で提供できる点が評価されました。特に、これは熱中症のリスクが高まる夏場において、駅利用者の安全を確保する上で重要です。

今後の展望



パナソニックとOsaka Metroは、2025年10月までこの実証実験を続ける予定で、今後も利用者からのフィードバックを元に改善を重ねていくと言います。また、気温や消費電力の測定を行い、実際の体感温度との関連性を分析していくとしています。この取り組みを通じて、屋外での駅利用者の快適性と安全性を高めることに貢献するとともに、公共交通機関の利便性向上にも寄与することを目指しています。

「扉のない駅待合ブース」の実証実験は、今後の都市交通の新しいモデルとして注目され、さらに発展していくことでしょう。大阪の駅で新しい待ち時間の過ごし方が定着することを期待しています。


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会社情報

会社名
パナソニックグループ
住所
大阪府門真市大字門真1006番地
電話番号
06-6908-1121

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