支援事業所のIT活用
2024-11-05 11:35:42

就労継続支援B型事業所におけるIT活用の現状と課題について

就労継続支援B型事業所におけるIT活用の現状と課題



概要


株式会社パパゲーノが行った調査の結果、就労継続支援B型事業所でのIT活用の状況が明らかになりました。調査対象は全国の支援者400名で、技術の導入状況や支援者の満足度(eNPS)に関するデータが収集されました。結果として、依然として多くの事業所が紙や現金を中心とした運用をしていることが分かりました。

調査の背景


福祉業界全体として、デジタル技術の導入が遅れているとされており、特に就労継続支援B型事業所の数は約1.5万にのぼり、障害のある方が中心となって働く場所として存在します。一般企業と比較しても、福祉業界の求人倍率は高く、労働力不足が深刻な問題となっています。

調査結果のハイライト


調査の結果、以下のポイントが浮かび上がりました。
  • - 勤怠管理: 約40%の事業所が手書きで勤怠を集計し、46.5%が工賃を現金手渡ししています。
  • - ITインフラ: 多くの支援者が毎日パソコンを利用しているものの、デジタル技術が十分に活用されていない事実が確認されました。
  • - 支援記録: 記録管理は依然として紙媒体が多く、オフィスソフトの利用率も36.5%にとどまっています。

課題の存在


調査の結果、支援者の具体的なITスキル研修は78.8%が実施しておらず、AI技術に対しては81.8%が未使用という結果が出ました。さらに、eNPSのスコアは「-22.75」と批判者の多い結果となる一方、推奨者が少ない現状が浮き彫りになりました。このように、IT活用の遅れが支援者のモチベーション低下や離職につながっていると考えられます。

事例と今後の展望


2023年には新たに開所された就労継続支援B型事業所「パパゲーノ Work & Recovery」では、生成AIやITを用いて新たな障害者支援の可能性が広がっています。具体的な成功事例として、平仮名しか読めない利用者がAIを用いて業務マニュアルを平仮名に変換することで作業が円滑になったケースが紹介されました。

まとめ


今後、障害福祉業界においてITの導入と活用が促進されることで、支援現場の業務効率化や支援者の満足度向上に期待できます。しかし、AI技術の活用を進めるためには、研修や導入支援が不可欠です。これらの課題に対処し、より良い支援環境を実現するために、多くの関係者が取り組んでいく必要があります。特に、2025年には生成AIを活用した新たな支援の形を紹介した書籍の発刊が予定されており、その成果にも注目したいところです。

調査報告書はGoogle Slideにて公開されており、透明性のある情報共有が求められます。引き続き、業界の進展に期待を寄せましょう。


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会社情報

会社名
株式会社パパゲーノ
住所
東京都渋谷区神宮前六丁目23番4号桑野ビル2階
電話番号

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