大阪の新たなシンボル、北浜NEXU BUILDがリノベーションを経て進化

大阪市の中心、北浜地区にある超高層ビル「北浜NEXU BUILD」が、新たなデザインを得て生まれ変わろうとしています。この度、EGWアセットマネジメント株式会社によるリノベーションプロジェクトが、デザインにおけるそのクオリティから、「GOOD DESIGN BEST100」に選ばれました。この受賞は、2024年のグッドデザイン賞において、1,579件中で特に優れたデザインとして評価されたことを示しています。

リノベーションの背景と目的

「北浜NEXU BUILD」は、築50年を超えるビルであり、その外観や利用スペースには美観上の劣化が見られていました。外観タイルに同色のグレートーンタイルが敷き詰められた広場は、周辺住民にとって訪れにくい場所となり、ビルの入居者たちにも憩いの場所として活用されていない状況が課題となっていました。そのため今回は、テナントや地域住民が快適に利用できる空間の創出を目指し、リノベーションが計画されたのです。

そのリノベーションプロジェクトは、設計施工を担当する株式会社ベネフィットラインとデザイン業務を担当する株式会社I I L S.との協業によって進行されました。特に注目すべきは、これまでの内装材をできる限り再利用することで持続可能性（ESG）を意識した設計がなされたことです。

サンクンガーデンの新設

プロジェクトの中で特に注目を集めるのは、地下と繋がる「サンクンガーデン」の創出です。かつての元食堂エリアは日が入らず暗い印象でしたが、サンクンガーデンにより自然光が入り、周囲の緑に癒される空間へと生まれ変わります。また、この場所は地域住民にも開かれたスペースとして利用される予定です。

新たなオフィスライフの提案

リノベーションの完了後には、全国展開するシェアオフィス運営企業「ビズコンフォート」が地下階に入居。これにより、個人事業主や中小企業にとって新たなオフィス環境が提供されることになりました。多様な働き方が求められる今、こうしたシェアオフィスは利用者にとって魅力的な選択肢となるでしょう。

地域との新しい関係

さらに、2024年6月にはビル内にキッチンカーや弁当販売の導入も計画されています。これにより、ランチタイムの選択肢が増え、地域の人々にとっても新たな食の楽しみが広がります。今後もEGWアセットマネジメント株式会社では、物理的な設備の改善に加え、地域との結びつきを強めるためのソフト面での改良も進めていく予定です。