「検索エンジンの一強時代」に終止符？生成AIやSNSとの共存が進む2015年のデジタル環境

検索エンジンの一強時代に変化の兆し

検索エンジンの活用が当たり前だった時代が、いま変わりつつある。株式会社メディアリーチが実施した全国1,200名を対象にした「検索エンジン・生成AI・SNSを利用した検索行動に関するアンケート調査」がそれを裏付けている。この調査では、検索行動の多様化が顕著になりつつあることが浮き彫りとなった。

調査概要

この調査は2025年4月9日に行われ、対象者の年齢は18歳から65歳で、男女の割合は均等である。オンラインアンケート方式で行われ、選択が複数ある質問も含まれた。結果として、検索行動においては、依然としてGoogleが主流ではあるが、他のツールを活用する傾向も急速に広がっている。

検索行動の変化

調査結果によると、Google検索の利用率は62.1%でトップを維持しているものの、SNSや生成AI、動画コンテンツの利用が急成長している。特に、スマートフォンユーザーが多くを占める若年層（20代以下）がSNSや動画プラットフォーム（TikTokやInstagram）を情報収集の手段として活用する割合が高いことが示されている。たとえば、10代女子のTikTok利用率は、Googleに肩を並べるほどである。

そのほか、利用理由については「使い慣れたツールだから」が61.9%と多く、信頼性は意外にも下位に位置した。これは、ユーザーが信頼性ではなく、使い勝手を押し重視していることを示唆している。

ツール選定の実態

年齢層ごとに見ると、10代女性がSNSを利用する傾向が強い一方で、30代から40代では生成AIが仕事や専門分野での情報収集において利用されていることがわかる。SNSは趣味や店舗情報の検索に強みを持っており、検索目的によってツールの選択が顕著に分かれている。たとえば、YouTubeは30代男性の比較・検討や学習目的で高い率で利用されており、情報収集手法としてさらなる進化を遂げている。

検索の信頼性

興味深いことに、Google検索は依然として最も信頼されている情報収集手段であり、ユーザーの51.5%が「信頼できる」と評価している一方、生成AIに対しては約66%が懐疑的な評価となっている。特に50代・60代のユーザーの信頼構造には温度差が見て取れ、慎重なアプローチがみられる。対照的に、30代男性は生成AIに対する信頼が高く、全世代中で最も積極的な評価を示している。

今後の展望

この調査結果を踏まえると、今後は単一の検索エンジンだけでなく、さまざまな情報収集メディアの利用がさらに進むことが予見される。特に若年層や専門職の方々が、それぞれの目的に応じて情報源を使い分ける傾向が強まり、さらなる検索行動の分散が進むことだろう。このように、検索行動の多様化には情報源の選び方に対する理解を深め、最適化する必要がある。

株式会社メディアリーチは

株式会社メディアリーチは、大阪を拠点にSEOや生成AI検索最適化サービスを提供している企業で、検索行動の変化を捉えるマーケティング戦略の立案・実行を行っている。デジタル戦略を支援するために、検索行動を把握してその変化に対応できるよう、引き続き研究続けている。

情報の多様化が進むこの時代に、どのようなツールを使うかはあなた次第です。