目指すべきは「成功」の再定義
2025年11月27日、株式会社KADOKAWAから新しい著書『人生の「成功」について誰も語ってこなかったこと』が発売されます。この書籍の著者、勅使川原真衣氏は組織開発の専門家であり、同時に進行乳がんの闘病生活を送る中で、社会の「能力主義」への疑問を投げかけます。
この本では、なぜ私たちが「成功」を渇望するのか、また「成功者になる方法」が広く語られる一方で、全員が成功することが可能なのかといった問いが深く掘り下げられます。職場における負担や競争だけでなく、私たちが生活する社会全体について、如何に「成功」の概念が働きかけているのかを考察しています。
能力主義の問題点
著書の中で勅使川原氏は、「能力主義」が私たちを如何に不安にさせ、自己責任を強調する風潮を作っているのかを指摘します。社会が求める「うまくやる」ことに焦点を当てるあまり、成功に至らない人々が孤立しがちである現状も明らかにしています。すなわち、「うまくやれない」というだけで、自らの価値が否定されるような社会において、どのように共生の道を見出すべきかを考えることが求められています。
共創の可能性
著者は、共に創り出す「共創」というアイデアを通じて、成功を追い求める行為から解放され、誰もが豊かに生きることが出来る社会の実現を目指します。他者との関係性を大切にし、力を合わせて価値を生み出す視点は、この書籍の根底にあるメッセージの一つです。
勅使川原真衣氏の背景
勅使川原氏は、東京大学大学院教育学研究科で学ぶ傍ら、外資系コンサルティングファームでのキャリアを経て独立し、組織開発の分野で数々の実績を上げてきました。その経験と、現在の闘病生活が彼女の著作へどう影響を与えたのか、実体験に基づく深い考察が本書には込められています。
読者へのメッセージ
「すごいね」ではなく「おもしろいね」という視点を掲げた小川公代氏が推薦するこの本は、成功をテーマにしたものといえど、実際には私たちの生き方に対する新たな視点を提供します。成功の概念を一新し、生命の価値を再認識できる一冊です。
書籍詳細
- - 書名: 人生の「成功」について誰も語ってこなかったこと 仕事にすべてを奪われないために知っておきたい能力主義という社会の仕組み
- - 著者: 勅使川原真衣
- - 発売日: 2025年11月27日
- - 定価: 1,705円
- - ページ数: 272ページ
- - 発行元: 株式会社KADOKAWA
- - 公式サイト: 勅使川原氏の公式Webサイト
新たな成功のモデルを探し、共に生きやすい社会を模索するためのこの書籍、是非手に取ってみてください。