お盆の帰省で考える介護の未来、LIFULL介護が発表した低価格プランランキングとは

お盆の帰省がもたらす介護の関心

お盆は家族や親戚が集まる特別な時期。久しぶりに顔を合わせることで、親の老いや健康状態を目の当たりにすることも多く、その結果、介護や老後の生活について考え始める機会となることが多い。しかし、自らの老後を考えることは、時に難しいテーマでもあり、どのような選択肢があるのか分からない方も多いだろう。

特に、LIFULLが運営する「LIFULL介護」では、毎年お盆明けに多くの問い合わせが寄せられる傾向が見られる。そこで彼らは、「低価格プランを持つ介護施設数ランキング」を発表し、介護施設探しをサポートする情報を提供している。これにより、経済的な負担を軽減できる介護の選択肢を持つことが可能になる。

調査の背景

最近では、「老人ホーム＝富裕層のための施設」というイメージが強いが、実際には多くの介護施設が低価格プランを提供している。これは、経済的な負担が大きい高齢者世帯が増加していることを背景に、より多くの選択肢が必要とされているからだ。特に、入居時費用が100万円以下、および月額費用が15万円以下のプランが存在し、これらの施設は十分に選択肢となり得る。

低価格プランを持つ介護施設数ランキング

「LIFULL介護」は、全国全47都道府県および東京都、大阪府における低価格プランを持つ介護施設の数を調査した。その結果、次のようなランキングになった。

全国編

全国で最も多くの低価格プランを持つ介護施設があるのは大阪府。なんと338件で1位を獲得し、2位の福岡県は128件と、約2倍の差がある。神奈川県（107件）、埼玉県（105件）や、千葉県（63件）なども上位に入っており、地域によっては高齢者の独居率も高く、需要が見込まれる。

特に、大阪府の65歳以上の独居率は25.8%、福岡県と北海道は22.4%、神奈川県は21.7%で、全国平均の20.5%を上回っていることが示されている。これは、老人ホームの必要性が高い地域であり、多様なニーズに対応するために低価格プランを提供している施設も増えていることを意味している。

東京編

次に東京編では、1位に輝いたのは板橋区の10件。江戸川区や足立区も上位に入っており、特に板橋区は病院も多く、医療連携がしっかりとされていることで入居者が安心して暮らせる環境となっている。江戸川区においては、有料老人ホームの入居時費用が4割も低いため、経済的にも優しいと評価されている。

大阪編

大阪編では、1位の東大阪市が30件と、コストパフォーマンスに優れた施設が多く存在するため、注目に値する。また、堺市中区や枚方市も多くの低価格施設を提供している。特に大阪府は、高齢者の住民税非課税世帯が高いことから、低価格のニーズが高まる状況にある。

経済状況と介護ニーズの折り合い

高齢者の経済状況は厳しく、厚生労働省の調査によれば、約40%の高齢者世帯は年金のみで生活をしている現実がある。これに対し、施設も入居金ゼロ・月額15万円以下を謳っていますが、選ぶ際にはオプション料金や実費を含めた総合的な考慮が重要です。

LIFULLの編集長は、施設選びの際は費用の内訳を確認し、また介護・医療ニーズに合った施設を選ぶことが重要であると強調する。見学時にはスタッフの対応や共同スペースの清浄度、レクリエーション活動が生活の質を決定する要素となるため、利用者が自分の居場所として感じられるかも大切です。