壁を越える架け橋 - AIoT株式会社とタケオ氏
AIoT株式会社は、東京都に本社を置くIT企業で、今年で創立40周年を迎えました。代表取締役のNGUYEN MANH HUNG氏(通称タケオ)は、「ITの力で壁のない世界をつくる」というビジョンを掲げ、AIやIoT技術の開発を推進。ベトナムに子会社とラボを持ち、70名以上の体制で日越の技術交流を行っています。彼のキャリアには、日本及びベトナムの経済や社会課題に対する深い理解と、地域創生を促進する強い意志が根底にあります。
地方創生×日越DXの挑戦
秋田県は、人口減少や高齢化が進んでいる地域で、DXの推進が地域経済の持続的成長には不可欠です。タケオ氏は、2025年11月に駐日ベトナム大使とともに秋田県を訪れ、副知事との会談を通じて日越の協力の可能性について話し合いました。今回の訪問では、一般社団法人在日ベトナムDX協会(VADX Japan)と連携し、以下の4つの提案を行いました。
1.
デジタルデスク構想 - 地域企業のDX推進を支援する仕組みの構築
2.
Akita DeX への参画と機能拡張 - 秋田県のDXプラットフォームへの技術的貢献
3.
ベトナムITリソースの活用 - 課題解決型マッチング支援
4.
秋田スタートアップのベトナム市場進出支援 - 双方向のビジネス連携による経済圏の拡大
これらの活動は、タケオ氏が積み重ねてきた人脈やネットワークの賜物であり、地域とIT人材不足という二つの社会課題に同時に応えている点が評価されています。
AIoT株式会社の独自性と信頼性
AIoT株式会社が他のオフショア開発企業と異なるのは、単にコストを下げることを目的とせず、質の高い技術的人材を供給することです。タケオ氏が語るように、彼の企業は日本の名門大学院でITを学んだメンバーで構成されています。また、行政への技術貢献として、ベトナム大使館へのAIチャットボットの無償提供など、実績を重ねてきました。これにより、同社は業界内での信頼を勝ち取っています。
進化する人材の循環
タケオ氏は在日ベトナム人コミュニティでの活動に力を入れており、そこで築かれた「タケオブランド」が採用活動にも良い影響をもたらしています。多くの有能な若手が「タケオさんと一緒にやりたい」と語り、好循環を生んでいます。また、彼が設立した少数メンバーの団体は、若い経営者を支援する活動も行っており、その成果として駐日ベトナム大使館から表彰されています。
監獄から未来を変える若きエンジニアの物語
タケオ氏がテクノロジーに目覚めた背景には、日本の漫画文化があります。特に《ドラえもん》に感銘を受け、技術の重要性を理解するようになりました。自身は家計が貧しく、おもちゃは自分で作るものでした。この経験が、創造することへの情熱につながったのです。大学卒業後は、アクセンチュアでキャリアを積み、2018年にAIoT株式会社を設立。今では約70人のチームを率い、地域のDXや社会貢献活動に精力的に取り組んでいます。
ビジネスの本質と信頼の構築
創業期には、営業の難しさを痛感しました。「信頼関係がとても大事」と気付いたタケオ氏は、初めての案件の契約に至るまで根気よく信頼を築き続けました。コツコツとした信頼構築の努力が、会社としての安定成長を生む結果となっています。
新たな未来に向けた貢献
約1年前にAIoT株式会社が一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)に参加したことは、タケオ氏に新たな機会を与えました。今後は、彼が得た人脈を活かしてコミュニティに貢献したいと考えています。「受ける側から与える側へ」という姿勢が、業界の発展につながることが期待されています。タケオ氏の活動は、彼自身のビジョンを超えて、日本とベトナムの架け橋として、多くの人々に影響を与え続けることでしょう。