窪田製薬、近視予防に向けた新たな試験を上海で開始
近年、子どもの近視問題が深刻な公衆衛生上の懸念となっている中、
窪田製薬ホールディングス株式会社は、
ウェアラブル近視デバイス「Kubota Glass®」を用いた臨床試験を上海市眼病防治センター(SEDPTC)と共同で実施します。これは、特に6歳から9歳の小児を対象にした小児近視予防の新たなアプローチを模索する試みです。
本試験は、SEDPTCが提供する技術支援の下、ドクター何鮮桂(He Xiangui)の指導により進められます。試験の目的は、1年間にわたる無作為化比較試験を通じて、近視予防における「Kubota Glass®」の有効性を科学的に評価することです。
子どもたちの視力に関する調査結果によると、中国では6歳から18歳の子どもの約半数が近視に悩まされており、その状況は年々悪化しています。特に近年では、近視の発症が早期化し、重篤な視力喪失に繋がるリスクが高まっています。SEDPTCは、こうした現状を受けて小児近視の予防と管理に特化した活動を展開しています。
この臨床試験では、対象となる小児118名を被験者として選定し、2つのグループに無作為に振り分ける予定です。一方のグループには「Kubota Glass®」を日常的に装用してもらい、もう一方のグループとは比較してどのような近視予防効果があるのかを測定します。
窪田製薬の代表取締役会長である窪田良博士は、「近視発症の予防には早期の介入が鍵であり、この臨床試験は新しい解決策の有効性を見極めるための重要なステップです」と話しています。試験が成功すれば、中国における約1億人規模の近視児童を減少させる国家的な取り組みに寄与すると期待されています。
また、何鮮桂博士も「中国の子どもたちには、視覚発達の重要な時期に科学的な保護が必要です。この試験は、近視予防に対する実行可能なソリューションを提供することを目指しています」と語り、試験に対する期待を表明しています。
「Kubota Glass®」は、AR技術を駆使し、実際の外遊びに近い映像環境を再現するメガネ型デバイスです。近視の主な原因として、子どもたちが外に出る時間が減少していることが挙げられる中、このデバイスは自然光のような波長を提供し、屋外での活動を促進する役割も果たします。
今後この試験が進展することで、目の健康はもちろん、社会全体の未来を視覚的に明るくすることに寄与できることでしょう。窪田製薬の取り組みが、新しい近視予防の形を作り出すことに期待が寄せられています。
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