アパレル業界を理解するための決定版『アパレルビジネス』が登場!
ファッションのトレンドは常に変化し、時代とともに発展してきました。しかし、アパレル業界が抱える問題点もまた、時代を通じて進行しているのです。新刊『アパレルビジネス』では、業界経験22年のファッション・ジャーナリストがその全貌を解説しています。本書を手にとって、アパレル業界の裏側や未来を知ることができるでしょう。
環境問題とアパレル業界の現状
アパレル業界は、国連の報告により「系列で2番目に環境負荷が高い業界」とされ、その状況は深刻です。2018年には国内で29億着の服が流通し、その半分が無駄に廃棄されるという驚愕の事実もあります。この大量生産・大量消費の構造は持続可能な未来を脅かしており、本書ではその問題について深く掘り下げています。
フランスなどの国では、廃棄を禁止するなど、具体的な政策が打ち出されており、日本でも経済産業省が環境配慮を求めて動き出しています。このように、業界全体が変革を目指している中、本書はその動きに対する解決策を提示しています。
消費行動の変遷とファッション文化の変化
本書は、戦後から現在までの各世代の消費行動とファッションの流れを詳細に分析しています。1970年代の団塊世代、1980年代のDCブランドブーム、バブル期のファッションなど、各時代の社会背景とともにファッションの変遷を描写しています。
特に近年、団塊ジュニア以降の世代に見られる古着への抵抗感の減少や、新たな買い方としてのメルカリの普及など、消費意識の変化についても言及しています。これらの変化は、アパレル業界のビジネスモデルに直接的な影響を与えているのです。
アパレル業界の構造を理解する
アパレル業界は、素材を供給する「川上」、企画・生産を担当する「川中」、最終的に販売を行う「川下」に分かれる複雑な構造を持っています。本書ではこの構造を分かりやすく説明し、各セクションでの職務や課題を詳細に紹介しています。
デザイナーや生産管理者からMDや販売スタッフまで、多様な職種についても触れており、それぞれに必要なスキルや知識が何であるかが明確になっています。業界全体の俯瞰を希望する人にも最適な内容です。
誰におすすめ?
本書は、ファッション業界への就職や転職を考える方、あるいは現在アパレル業界に身を置いていて全体像を把握したいと思っている方にぴったりです。また、ファッションビジネスに興味がある学生や社会人、持続可能なファッションを学びたい方も必見の内容となっています。
書籍の構成
この書籍は多くのテーマを扱っており、各章が独立してファッションビジネスの異なる視点を提供しています。環境問題から、ファッションの未来、業界の真実に至るまで、多岐にわたる内容が一つの本に凝縮されています。
著者の久保雅裕氏は、ファッション・ジャーナリストとしての経歴を持ち、業界の第一線で精力的に活動しています。彼の豊富な知識と経験が、この本にしっかりと反映されています。ファッションに興味がある方は、この本を通じて新しい視点を得ることができるでしょう。
書誌情報
- - 著者: 久保雅裕
- - 定価: 1,848円(本体1,680円+税)
- - 体裁: 四六判/256ページ
- - ISBN: 978-4-295-41127-7
- - 発行元: 株式会社クロスメディア・パブリッシング
- - 発売日: 2025年8月22日
本書を通じて、アパレルビジネスについて深く理解し、持続可能なファッションの未来を考えるきっかけになれば幸いです。