倉敷芸術科学大学の迫田岳臣さんが岡山芸術文化賞に輝く
7月18日、岡山市北区のルネスホールにて岡山芸術文化賞の授与式が行われ、倉敷芸術科学大学の芸術学部でガラス領域を担当する迫田岳臣主任技術員が、見事グランプリを受賞しました。この賞は、岡山県が芸術文化に貢献した個人や団体に贈る栄えあるものであり、迫田さんの業績が高く評価されたことを示しています。
迫田さんの受賞理由
迫田さんの受賞は、彼が長年にわたり取り組んできた古代ガラスの復元研究に基づいています。特に、彼の個展開催に至るまでの集大成と、技法を体系的にまとめた記録集がその評価を決定づけました。授与式で迫田さんは「地味な取り組みでしたが、続けてきた努力がようやく実を結び、こうして認められたことに感謝しています」と喜びを述べ、長年の苦労が報われた瞬間を大変嬉しく感じている様子が伺えました。
古代ガラスの再現模造品制作
さらに、迫田さんは宮内庁正倉院事務所の依頼を受けて、2年かけて正倉院の宝物である「瑠璃小尺」2点や「瑠璃魚形」4点の再現模造品を制作しました。この作品は、東京の明治神宮ミュージアムや奈良国立博物館で開催された「第76回正倉院展」でも展示され、多くの来場者に感銘を与えました。また、大阪歴史博物館での展示「正倉院THE SHOW-感じる。いま、ここにある奇跡」にて、ガラス杯「瑠璃坏」のレプリカも制作し、注目を集めました。
地域への貢献
この授賞式では、地域文化の発展に貢献した個人や団体に贈られる「岡山県文化賞」の表彰も行われ、迫田さんはその代表としてあいさつに立つ機会を得ました。迫田さんのような地道で粘り強い努力が、地域文化の活性化に貢献することは間違いありません。
芸術文化は地域社会において重要な役割を果たします。迫田さんの受賞は、そんな文化活動の推進に一層寄与することでしょう。倉敷芸術科学大学の今後の活躍にも、ぜひご注目ください。