阿波おどりiBeacon追跡実験
2015-09-07 09:00:02
iBeacon活用!阿波おどり30連のリアルタイム追跡を実現~実証実験から見えてきた未来~
iBeaconで阿波おどりを追跡!実証実験から未来が見えてきた
2015年8月、東京・高円寺で開催された阿波おどりを舞台に、iBeaconを活用した画期的な実証実験が行われました。高円寺阿波おどり連協会に所属する30の連の提灯にiBeaconを設置。来場者が専用アプリをインストールすることで、リアルタイムで各連の場所をスマートフォンで確認できるシステムです。
実験の概要と成果
実験では、30個のiBeaconと、情報提供用テントなどに設置された4個のiBeacon、合計34個のビーコンを使用。来場者のスマートフォンから位置情報がサーバーに送信され、アプリを通して地図上に連の位置が表示されました。
実験の結果、来場者は各連の場所を簡単に確認でき、お目当ての連を見逃す心配がなくなりました。さらに、3日間にわたるデータ収集により、位置測位の精度やサーバーへの負荷などを分析。今後の実用化に向けた課題も見えてきました。
ビッグデータ分析と公開
実験で得られた位置情報は、ビッグデータとして分析されました。その結果、来場者の密集度を示すヒートマップを作成。阿波おどり開催中の人の流れや混雑状況を可視化することに成功しました。このデータは、イベントの計画段階での改善に役立つだけでなく、オープンデータとして公開され、地域活性化への貢献も期待されています。ヒートマップや各連の移動軌跡は、公開されたURLから確認できます。
iBeaconと今後の展開
iBeaconは、Bluetooth Low Energy(BLE)を利用した近距離無線通信技術です。iOSやAndroid端末で利用でき、様々なアクションをアプリで実現できます。本実験では、芳和システムデザイン社製の「BLEAD TM」を使用しました。
今後、スマートリンクス株式会社は、NPO法人東京高円寺阿波おどり振興協会や杉並区商店会連合会青年部と連携し、アプリの更新や公開報告会などを実施。さらに、「まちビーコン協議会」が開発中の「BeaconBank」にビーコンを登録し、オープン化することで、様々なアプリ開発会社がiBeaconを活用した新たなアプリ開発を進められるようにします。
企業情報
スマートリンクス株式会社
地域経済活性化を目指し、iOS/Androidアプリやホームページの企画、開発、運営を行う企業です。
まちビーコン協議会
iBeaconなどの近距離無線技術を社会インフラとして活用するための課題解決に取り組む団体です。
まとめ
今回の実証実験は、iBeaconがイベントの来場者体験向上や地域活性化に大きく貢献できることを示しました。今後、様々なイベントや地域活動への活用が期待され、新たな可能性が広がることが期待されます。
会社情報
- 会社名
-
スマートリンクス株式会社
- 住所
- 神奈川県横浜市青葉区梅が丘34-87アーク梅ヶ丘202
- 電話番号
-
050-3691-1090