子どもたちの読書力を高めるため、オンライン習い事「ヨンデミー」を運営する株式会社Yondemy(東京都渋谷区)が新機能「こうちょう道場」をアップデートしました。この機能は、AIキャラクター「こうちょう先生」が子どもと共に、少し難しい本に挑戦することで、読む力を向上させるサービスです。
この「こうちょう道場」は、2025年4月から提供を開始しており、読書習慣が根付いたお子さんが新たな本の難易度を選ぶ際のサポートを目的としています。保護者の方々のニーズに応える形で、より面白く、そして価値ある読書体験を提供する機能が豊富に整えられました。
開発の背景
Yondemyは、「日本全国の子どもたちに豊かな読書体験を届ける」というミッションを掲げています。これを実現するため、子どもが興味を持つ本選びを可能にする独自の指標「ヨンデミーレベル」を導入し、各本の難易度に基づいた選書を行っています。これにより、それぞれの子どもの読むレベルや興味に合った本が選ばれるのです。
「こうちょう道場」では、一度読書習慣が定着した子どもたちに対して、AIキャラクターの「こうちょう先生」が少し難しい3冊の本を提案します。このチャレンジを通じて、子どもたちは新たな読書体験を持ち、読み終えた時の達成感や自信を育てることが可能です。
読書力向上の効果
実際のデータに基づくと、「こうちょう道場」を利用した子どもたちは、読める本のレベルが加速的に向上しています。全く利用しなかった場合と比較すると、たった1~2回の利用で約3.5倍、3~4回で約5倍、5回以上の利用で約7倍もの速さで難しい本にステップアップできることが分かっています。これは、子どもたちの読む力が着実に向上していることを示しています。
学力低下の懸念
2025年7月に公表された最新の学力調査では、小学生と中学生の両方で全教科の平均スコアが著しく低下しています。これは、特に読解力の不足が影響しているとされています。同年10月には、親子調査の結果が発表され、読書時間が長い子どもほど語彙力が高くなる傾向がより明らかになりました。読書をすることが、学力向上に繋がることが証明されています。
アップデートの詳細
「こうちょう道場」にはさらなる機能が追加されました。まず、提案できる本の数が倍増し、より多くの選択肢からお子さんに合った「とっておきの1冊」を見つけられます。そして、子どもたちが自分で選ぶ際に感じる負担を軽減するため、「特におすすめの1冊」を提示するように改善しました。
さらに、読了を手助けするためのTipsを提供し、難易度の高い本でも最後まで読み通すことができるような工夫がされています。お子さんが挑戦する度に、彼らは成功体験を得ていくのです。
読書を通じた体験の価値
「ヨンデミー」は、単なる読書習慣の付与にとどまらず、少しだけ背伸びした本に挑戦することで、子どもたちの読む力を伸ばし、自信と達成感を与えることを目指しています。実際の受講生や保護者からの声を紹介すると、難しい本への挑戦を通じて読む力がつき、さらに、「面白かった!」と感想を持つ子どもたちが増えています。
今後の展望
Yondemyは、読書が習慣化するだけではなく、「難しい本に挑戦し、読めるようになる」という過程までをサポートするサービスへと進化しています。将来的には、読書データを基にした「読む力」の成長を可視化する機能の開発も進めています。家庭だけでなく、学校や図書館、自治体と連携し、全国の子どもたちが質の高い読書教育を受けられるよう努めてまいります。今後も、読書を通じて自信を育て、学びを広げる未来を支える活動を続けていきます。