2025年冬の中小企業ボーナスについての調査結果が示す明暗

2025年冬の中小企業ボーナスについての調査結果

株式会社フリーウェイジャパンが実施した「2025年冬のボーナスに関するアンケート」では、中小企業の従業員、代表取締役、個人事業主308人からの貴重なデータが集まりました。単に数字を見ながら考えるだけでなく、各項目を理解することで、企業の現状や今後の期待感が浮かび上がります。

調査の概要

調査は2025年10月30日から11月5日の間に行われ、代表取締役112人、従業員196人の合計308人が対象となりました。代表取締役からの冬のボーナス支給予定については、36.6%が「あり」と回答し、昨年からの微増を示しています。このデータは昨対比でどのように企業が変化しているのかを映し出しています。

代表取締役の回答

調査結果によると、冬のボーナスの支給予定があるとした代表取締役は36.6%に達し、昨年比で2.4ポイント増加しました。業績については、「変化なし」との回答が35.7%を占め、28.6%は「業績が上がった」と答えています。

具体的には、冬のボーナスを「支給予定あり」と応える企業の中では、昨年のボーナスよりも「額が増加する」とした回答者が43.9%を占め、その理由として「会社の業績が上がったため」との声が83.3%に達しました。これは、ひとつの良い兆しと捉えられます。

従業員・個人事業主の回答

一方、従業員や個人事業主については、支給予定が「支給された／予定あり」とする回答が31.1%に上昇し、2024年度から4.6ポイントの増加を見せています。ボーナスが支給されない理由としては、55.1%が「ボーナス制度が無いため」と答え、次いで25.6%は「業績不振」としています。

支給額は、個人事業主や従業員だけを見ても全体平均が41.3万円と昨年よりも減額傾向にあり、ボーナスの期待度と実情が交錯しています。

今後の見込みと期待感

冬のボーナスの実施が全体的に80.5%の企業で行われているという中、賃上げを実施している企業も多く見受けられます。特に、過去半年以内に賃上げをしたと答えた企業は43.8%で、冬のボーナスを支給予定の企業では80.5%に達し、一方支給予定がない企業では賃上げ実施は23.7%でした。

来年度の夏のボーナスの見込みでは、代表取締役の51.8%が「支給予定が立っていない」と答えています。今後の市場がどう動くかは、これからの経済環境に左右されるでしょう。