サウナ×深呼吸:新しいリラクセーションの形
サウナといえば、心身をリフレッシュするための究極の方法。しかし、さらに深いリラックスを求めるなら、呼吸法にも注目する価値があるでしょう。最近、BREATHER株式会社が手掛ける深呼吸サポートデバイス「ston s」が、サウナでどのように効果を発揮するかを検証した結果が発表されました。今回は、この実験の結果をもとに、サウナと呼吸の親和性について探ってみます。
実施の背景
2025年に行われたこの実証実験では、BREATHERが開発した「ston s」とサウナの関連性を調べるため、株式会社100plusと協力し、東京都内のサウナ施設で行われました。参加者にサウナ専用のウェアラブルウォッチ「SHOWDOWN-1」を装着してもらい、呼吸の状態や自律神経の反応を測定しました。特に焦点を当てたのは、休憩中に「ston s」を使い、深呼吸をすることによるリラックス効果です。
実験の結果
実験結果は非常に興味深いものでした。まず、休憩中に「ston s」を利用することで、参加者の自律神経活動量が増加する傾向が見られました。その際、心拍変動を示す指標であるccvTPとLF/HF比が両方とも上昇。これにより、深い呼吸が自律神経の活性化に寄与し、次のサウナサイクルにまで良い影響を与えることが確認されました。具体的には、休憩中だけでなく、サウナに入った時の自律神経状態も改善されたのです。
サウナでのリラクゼーション
なぜ、休憩中に深呼吸をすることで、サウナでのリラックス効果が高まるのでしょうか。一つの考え方としては、深呼吸によって得られるリラクゼーション効果が、次のサウナ入浴の際にも波及するという点です。サウナ後に水風呂に入り、再度サウナに戻るという流れの中で、休憩時の効果が全体の健康への貢献を促していると考えられます。
実証実験の意義
今回の実証実験の成果は、呼吸法の重要性を改めて浮き彫りにしました。サウナ室や水風呂にばかり目が向いてしまいがちですが、実はごく自然な休憩中の呼吸もまた、サウナの効果を最大限に引き出す要素であることが分かりました。このことは、今後のサウナ体験をより充実させる鍵になるかもしれません。
有識者のコメント
この実験に関わった有識者たちも、呼吸の重要性を強調しています。呼吸コンサルタントの大貫崇氏は、「休憩中の呼吸を最適化することで、自らの状態をより良くコントロールすることが可能になる」と述べ、これが「ととのい」へと繋がる可能性を示唆しました。また、日本サウナ学会の加藤容崇理事も、デバイスがリラクゼーション効果をサウナ全体に及ぼすことを確認し、さらなる研究が必要であるとの意見を述べています。
今後の展望
この実証実験を受け、BREATHERはさらなる研究とデバイスの改良を進める予定です。異なるフレーバーの導入や多様なサウナ環境での試験が行われることで、深いリラックスと健康的なサウナ体験が実現する日も近いかもしれません。
BREATHER株式会社の紹介
BREATHER株式会社は、2019年設立の企業で、深い呼吸の習慣化を目指したデバイスの開発を進めています。「日常にもっと深い呼吸を」をコンセプトに、ストレスの多い現代社会において、人々の健康向上をサポートしています。今後も、深呼吸を通じたリラクゼーションが注目されること間違いありません。