浜名湖アサリ復活
2024-02-29 10:00:03
浜名湖アサリ復活のための新たな挑戦が始まる
浜名湖アサリ復活のための新たな挑戦が始まる
静岡県の浜名湖で、アサリの資源回復に向けた新たな動きが見られます。明石吉田屋産業が浜名漁業協同組合、浜松ホトニクス社内ベンチャーの浜名湖餌料プランクトンと連携し、アサリ資源の回復を目指すパートナーシップ協定を締結しました。この協定の目的は、地元の漁業を支えるだけでなく、持続可能な未来を築くことにあります。
浜名湖のアサリ存続の危機
浜名湖はかつて6,000トン以上のアサリを漁獲していましたが、近年は不漁が続き、漁業者に深刻な影響を及ぼしています。温暖化の影響やプランクトンの減少、クロダイの食害など、複数の要因が絡んでいると考えられています。漁業が生活の糧となっている多くの漁師たちが、漁業を続けることができないという状況が生じています。また、観光潮干狩りも中止が続き、地元経済への打撃も深刻です。
パートナーシップ協定の具体的な内容
明石吉田屋産業、浜名漁協、浜名湖餌料プランクトンの三者は、清浄なアサリ資源を地域の宝として再生させることを目指し、新たな資源管理サイクルの開発に取り組むことを約束しました。
1. アサリ資源管理サイクルの開発
新しい管理手法を通じ、アサリ資源を持続的に確保できるようにします。
2. アサリ養殖に関する研究
養殖技術の向上を目指し、様々な研究を行います。
3. 生育環境の改善事業
アサリが住みやすい環境を整え、数を増やす取り組みをします。
4. 流通事業
アサリの種苗や成貝を安定的に流通させる仕組みを構築します。
アサリの人工養殖技術の確立
浜名湖餌料プランクトンでは、餌料プランクトンの高効率生産やアサリの人工種苗の育成研究を行っています。特に、LEDライトを使った実験によって、成果が見られています。これにより、人工種苗の成長速度が上がり、生存率も良好です。昨年からは、アサリ種苗を牡蠣棚に吊るして育てる「垂下養殖」の実験も開始され、将来的には規模拡大を目指す姿勢です。
明石吉田屋産業の思い
地域のエネルギー供給を行ってきた明石吉田屋産業ですが、近年の漁業状況に危機感を募らせています。「地域の宝を守りたい」という思いから、浜名湖のアサリ資源回復に向けたパートナーシップ協定が実現しました。この取り組みを通じて、地域漁業の持続可能性を高め、地元の経済を支えることが私たちの責任であると考えています。
今後、2025年の夏以降には、人工養殖アサリの初出荷を目指してこのプロジェクトが進行していく予定です。明石吉田屋産業は、浜名湖で育てたアサリの認知度を高め、地元消費を促進するための取り組みも行っていきます。地域の漁業と経済の発展に向けて、三者連携で継続的な努力を続けていきます。
このパートナーシップは、地域の宝である浜名湖のアサリ資源を再生し、持続可能な未来を確保するために不可欠なものです。地域を愛する企業の精神が、現在の危機局面を乗り越える力となることでしょう。
会社情報
- 会社名
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明石吉田屋産業株式会社
- 住所
- 愛知県豊橋市神野ふ頭町5-3
- 電話番号
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