一般社団法人全国空き家アドバイザー協議会が、持続可能な社会の実現を目指し、住教育の推進活動を全国47都道府県で始めることを発表しました。これにより、住まいや地域づくりに関する知識を深める機会が増えることが期待されています。
住教育は、単なる建物としての「住まい」だけでなく、私たちの暮らしや家族、地域との関係性を考える重要な取り組みです。人生の中で最も大きな買い物である住まいについて学ぶ機会は、これまでほとんどなかったため、今こそその重要性が見直されています。社会の高度化とともに、空き家の増加や住宅価格の高騰、大規模災害への対応、相続問題など、住まいに関する課題は多様化しています。
このような時代背景の下、住教育は全国で徐々に普及しつつあります。例えば、京都市では「京すまいの情報ひろば」を通じて郷土の町家を教材とした住教育を実施しており、東京都や神戸市でもそれぞれ独自の住教育活動が行われています。さらに、家庭科の学習指導要領にも住生活分野が位置付けられ、家族の生活や安全な住環境について学ぶ機会が増加しています。
全国空き家アドバイザー協議会では、住教育を地域づくりの基盤として捉え、各地域において様々な関連イベントを展開していく予定です。たとえば、住教育を主題としたセミナーや親子向けの住まい学習会、地域の古民家見学会などを通じて、知識を広める活動を行います。また、2026年7月7日には、コミンカニスト川上幸生氏の著書『暮らしを育てる 家族と未来につなぐ住教育』が発売され、これを活動の基盤とします。
本書には、「住まいは家族の器」「空き家にならない家」「古民家が教えてくれること」「住みやすい家へのヒント」という4つのテーマが組み込まれ、読者に住まいと暮らしの本質を分かりやすく紹介しています。また、住教育推進を目的とした全国大会も2026年6月30日に開催され、関係省庁の講演などによって住教育のさらなる普及が図られます。
国は地方分権やふるさと住民登録制度などを通じ、地域に密着した暮らしを促進しています。移住者が増える中で、地元文化や住宅の価値を理解し、地域との関係を築く力はますます求められています。全国空き家アドバイザー協議会は、住教育を通じてこのような「共通言語」を育むための活動を進めています。
この新たな住教育は、未来の地域づくりや人材育成に不可欠な要素となり、持続可能な社会を支える一翼を担うことでしょう。今後も全国各地での住教育活動に注目が集まります。是非、本書や関連イベントを通じて、暮らしの新たな価値に触れてみてください。