マクロミルが生み出した革新的データ統合技術
株式会社マクロミルは、独自に開発した一切の個人識別子に依存しない新しいデータ統合技術「XENESIS PRISM(ジェネシス・プリズム)」の特許を取得しました。この技術は、多様なデータソースから高精度かつ擬似的なシングルソースデータを生成できるという特長を持っています。
近年、デジタルマーケティングの世界では、個人情報保護に関する法律やユーザーのプライバシー意識の高まりにより、マーケティング施策におけるデータ活用がさまざまな制約を受けています。その中で、マクロミルの「XENESIS PRISM」は重要な役割を担うことが期待されています。
データ統合における課題と背景
デジタルマーケティング業界においては、法的規制や技術的な制約、データ断片化といった課題に直面しています。これまでは、類似データを結合する技術や機械学習を用いたデータ補完手法が取られてきましたが、それに伴うリスクも指摘されていました。データの構造が変化し、その結果、意思決定や施策に支障をきたすことがありました。
マクロミルはこの課題に対処するため、データの統計的構造を維持しつつ、情報を補完する新たなアプローチの開発を進め、この技術に特許を取得しました。
「XENESIS PRISM」の特長と活用シナリオ
「XENESIS PRISM」には主に以下の2つのユースケースがあります。
1.
データ統合: 自社や外部から収集したデータを共通の変数を用いて、統計的に整合性のあるデータに生成し直す。
2.
データ補完: 限られたデータから統計的構造を維持したまま、欠落しているデータを補完する。
この技術により、生成されたデータの平均値誤差はわずか±5%に留まることが確認されています。また、データ同士の関係性も実際のデータと近似しており、機械学習の教師データとしても利用可能です。
未来の展望と実用化
今後、マクロミルでは「XENESIS PRISM」を活用した調査分析サービスやマーケティング支援ソリューションを展開していく予定です。この技術を通じて、顧客企業のマーケティング活動を戦略的にサポートし、データ活用の幅を広げることを目指しています。
特許に関する詳細
- - 発行国: 日本国特許庁(JP)
- - 特許番号: 特許第7541212号(P7541212)
- - 発明の名称: 情報処理方法、プログラム、記憶媒体および情報処理装置
- - 特許権者: 株式会社マクロミル
- - 登録日: 2024年8月19日
会社概要
マクロミルは、日本国内オンラインリサーチ市場でのリーディングカンパニーとして、90以上の国・地域で1.3億人のリサーチが可能なネットワークを持ち、多彩なデータを活用したソリューションを提供しています。今後もデータネイティブな思考を基に、お客様のビジネスを成功に導くためのサービスを展開していく所存です。