ファンケルが導く視覚障がい者への美容体験
株式会社ファンケルは、2026年7月より視覚に障がいのあるお客様を対象にした接客力向上を目指した研修動画を全国の直営店舗で配信します。この取り組みは、長年にわたって実施してきた美容セミナーの経験を基にし、視覚に障がいのある方々が安心して商品やサービスを享受できる環境づくりを目的としています。
研修動画の概要
この研修動画は「基本編」「スキンケア編」「メイク編」の3つのパートで構成されています。内容には、視覚に障がいのあるお客様への最適な声かけや、安全にお客様を誘導する方法、色や仕上がりを的確に言葉で伝えるための工夫が盛り込まれています。実際に視覚に障がいのある方をお迎えしているスタッフの意見も参考にし、実践に役立つ情報が網羅されています。
この新たな取り組みは、ファンケルが目指す「誰もが安心して美容を楽しめる店舗づくり」に向けた重要なステップです。視覚に障がいのあるお客様にとって、美容は単なる日常の一部ではなく、自分を表現する重要な手段です。そのため、ファンケルは彼らが自分らしく美しさを楽しめるよう、スタッフの技術を引き上げていくことを目指しています。
美容セミナーの背景
ファンケルは1988年から「地域コミュニティの活性化」と「誰もがいきいきと輝ける社会づくり」のために様々な活動を行っています。この取り組みの一環として、2013年からは視覚に障がいのある方の自立支援に寄与する「ファンケル 視覚障がい者向けセミナー」を全国で開催。自らメイクを行える力を身につけるための実習を通じて、参加者の技術力を支援しています。
視覚に障がいのある方の中には、中途視覚障がいを持っている方も多く、視力の低下に伴って外出やおしゃれを諦めがちです。こうした状況に寄り添い、彼らがメイクを通じて自己表現を楽しめるよう支援することがファンケルの目指す方向性なのです。この動画研修は、その理念を実現するための重要なツールとなります。
今後の展望
ファンケルは、今後も視覚に障がいのあるお客様を中心とした施策を強化し、全国の直営店舗での研修動画配信を通じ、対応力を高めるとともに、スムーズに美を楽しむ体験を提供していきます。また、これにより「地域と共に成長する」姿勢を保ちつつ、誰もが生き生きと美容を楽しめる社会の実現を目指していきます。
追加の取り組み
ファンケルは、視覚障がい者向けの新製品としてタッチマークシールの開発も行っています。このシールは、容器の識別を助けるために独自に開発されたもので、視覚に障がいのある方々が手で触れて簡単に製品を識別できるように工夫されています。利用者のニーズに応えられるよう、文字も大きく記載されているため、視認性にも配慮されています。このシールの開発は、視覚に障がいのある従業員も関わり、より身近な製品づくりが進められています。
ファンケルの「視覚障がい者向けメイクセミナー」と「タッチマークシール」は、内閣府のバリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰において奨励賞を受賞しており、その取り組みが評価されています。今後とも、ファンケルは一人一人に寄り添い、社会全体での理解促進と支援を通じて、さらなる美容体験の充実を図っていくことでしょう。