鳥取県初のAI英語学習導入
鳥取県に位置する青翔開智中学校・高等学校が、2025年4月から中学校全学年においてAI英語学習アプリ「ELSA Schools」を導入することが決まりました。この取り組みは、地域の教育の新たな展開として注目を集めています。
ELSA Schoolsとは
ELSA(English Language Speech Assistant)は、AI技術を駆使して英語学習者の発音や流暢性を向上させるためのアプリケーションです。特に、発音の精密な分析が行える点が強みで、ユーザーは自身の弱点を把握し、迅速に改善できるように設計されています。2019年以降、GoogleのAI投資部門からの支援も受け、多くの国で導入されてきました。日本でも、九州大学や多くの私立学校でその効果が評価されています。
青翔開智中学校の教育理念
青翔開智中学校では、「探究」「共成」「飛躍」という建学の精神のもと、6年一貫教育プログラムを構築しています。特に、英語科では教室を超えた国際感覚を育成することを目指し、世界基準の英語力の育成に力を入れています。「探究スキルラーニング」という教育手法を活用し、表現力やコミュニケーション能力を高めるためのスピーチやプレゼンテーションの授業も行っています。
ELSAの導入背景
青翔開智中学校では、昨年度からELSAアプリを導入しており、今年度は更に新機能である「AIロールプレイ」を搭載したバージョンを全学年に導入することになりました。この新機能により、リアルな会話のトレーニングが可能となり、生徒たちの発音意識をさらに高めることが期待されています。
英語科教諭の想い
英語科教諭の石田直也先生は、ELSAの導入を決めた理由として、AIによる即時フィードバックの精度と、発音や流暢性、抑揚など多角的な練習ができる点を挙げています。今後は「筋トレ(発音練習)→練習試合(AIロールプレイ)→公式戦(人との対話)」という段階的な学習を通じて、生徒たちがより自然に英会話を習得できるような指導が期待されています。
学習の魅力
ELSAの導入により、ゲーム性やスコアによる学習モチベーションの向上も図ります。最近では、洋画をテーマにしたドラミフィケーション方式の授業も行われており、生徒たちの学習意欲を高めています。これにより、実社会とのつながりを強化し、生徒が「生きた英語」を学ぶ環境を整えることができます。
地域への影響
この取り組みは、地域の英語教育の質を向上させるだけでなく、鳥取県全体の教育改革にも一役買う可能性があります。青翔開智中学校が航空宇宙産業や先端技術が盛んな地域を目指す中、AI技術の導入はその一環といえます。2024年度の効果が楽しみです。
青翔開智中学校・高等学校は、鳥取県鳥取市国府町に位置し、中学生・高校生に向けた先進的な教育を提供しています。今後もAI技術を活用した新たな教育の力で、生徒の未来を切り拓いていくことが期待されます。