曲がる太陽電池の実用化へ
2024-07-02 11:20:35

「曲がるペロブスカイトタンデム太陽電池」の実用化へ!フレキシブル型太陽電池でPXPが世界に挑戦

「曲がるペロブスカイトタンデム太陽電池」の実用化へ!フレキシブル型太陽電池でPXPが世界に挑戦



次世代太陽電池として期待されるペロブスカイトタンデム太陽電池の開発で、注目のスタートアップ企業、株式会社PXPが大きな進展を遂げました。同社は、フレキシブル型のペロブスカイト/カルコパイライトタンデム太陽電池の実用サイズサンプルを世界で初めて作製したことを発表しました。

PXPは、これまで変換効率26.5%を達成するなど、ペロブスカイトタンデム太陽電池の高効率化に取り組んできました。しかし、実用化のためには高耐久性、大面積化、量産技術開発が課題となっています。

今回の成果は、これらの課題克服に向けた大きな一歩と言えるでしょう。同社は、光や高温に対する耐久性を高めるため、新たな構造を採用。また、大面積化に向け、設備刷新を計画しており、将来的にはメートル級のサンプル作製も視野に入れています。さらに、量産技術開発では、ドライプロセスを用いた均一なペロブスカイト太陽電池の形成技術を開発中です。

# 曲がる太陽電池実現に向けた技術革新



PXPは、2端子タンデム化技術にも積極的に取り組んでいます。従来の4端子タンデム型と比較して、2端子タンデム型はコスト削減に繋がる一方、技術的な難易度が高いという課題があります。PXPは、この技術的ハードルを克服することで、シンプルで低コストな曲がるタンデム太陽電池を実現することを目指しています。

# PXPの取り組み:クリーンエネルギーの未来へ



株式会社PXPは、ソーラーパネルのデバイス研究と量産技術開発の豊富な経験を持つ技術者によって設立されたスタートアップです。「クリーンなエネルギーをいつでも、どこでも、だれでも自由に使える世界」というビジョンを掲げ、世界初のペロブスカイト/カルコパイライトタンデム構造を用いた、軽くて曲がる、割れないソーラーパネルや全固体電池一体型ソーラーパネルの研究開発を行っています。

2024年には、量産技術パイロットラインが稼働し、実用化に向けた取り組みが本格化しています。PXPの革新的な技術は、太陽光発電の未来を大きく変える可能性を秘めています。

# 用語解説



タンデム太陽電池
分光感度の異なる複数の太陽電池を重ねて用いることで、幅広い波長の光を無駄なく電気に変換する太陽電池。PXPでは、紫外光から赤い光で良く発電するペロブスカイト太陽電池と、赤い光から赤外光で良く発電するカルコパイライト太陽電池を重ねて用いています。

全固体電池
電解質に固体材料を用いた蓄電池。耐熱性が高く安全性が高い。

# 株式会社PXP



設立:2020年7月
代表:栗谷川 悟
本社:神奈川県相模原市緑区
HP:https://pxpco.jp/
SNS:https://twitter.com/pxp_en


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