岡山大学のがん治療技術
2025-08-06 01:17:21

がん治療の新たな道を切り拓く!岡山大学の早期判定技術の革新

岡山大学が切り開くがん免疫治療の未来



国立大学法人岡山大学は、札幌医科大学と共同で革新的ながん治療に関連する技術を開発しました。この研究は、がん細胞に対する免疫応答の初期反応を検出する画期的な方法で、特に非小細胞肺がんに対する治療法の標準化に寄与しています。

技術の概要


研究の中心を担ったのは、岡山大学学術研究院ヘルスシステム統合科学学域の二見淳一郎教授と大学院生の森壮流さんです。彼らは、がん免疫応答を示す自己抗体バイオマーカーのスパーク応答を検出することに成功しました。この技術は、放射線化学療法後に免疫チェックポイント阻害剤を用いた際、その効果を事前に判定できるものです。

特にこの研究では、免疫地固め療法として知られるPACIFICレジメンにおける抗PD-L1抗体の投与後、わずか2週間で治療効果を評価できることが確認されました。これは、患者にとって治療の選択肢を広げる重要な進展です。

具体的な実例と結果


研究では、自己抗体の網羅的定量システム(MUSCAT-assay)を用い、抗PD-L1抗体投与前後の血液中の自己抗体群を評価。特に、特定の自己抗体が著しく増加した場合には、その患者の予後が良好であることが示されました。この結果は、個別化医療の実現に向けた一歩となります。

今後の展望と挑戦


がん治療において、免疫応答の効果には個人差があるため、医療現場での課題の一つとされています。しかし、この新しい技術は、治療の適正化や患者に応じた治療法の選択を可能にすることで、さらなる進展が期待されています。二見教授は、「微量の血液で自己抗体を網羅的に測定できる技術の実用化研究を進め、医療現場での免疫モニタリングに向けた成果を得られたことに非常に意義を感じています」と述べており、今後、さらなる臨床検体の測定と解析が計画されています。

この研究成果は、2025年7月28日に「Scientific Reports」に掲載され、今後の医療分野における重要な一歩とされています。

研究に対する支援と背景


この研究は、日本学術振興会をはじめとした多くの研究資金の支援を受けて進められ、今後も岡山大学のさらなる挑戦が期待されています。具体的には、科学技術振興機構(JST)や日本血液学会の奨励費などからの支援が活用されています。

まとめ


岡山大学の新たながん免疫応答の早期判定技術は、医療現場において期待される進展の一つです。患者ひとりひとりに合った治療法を提供するための道が、これにより開かれていくことでしょう。今後の研究と成果に目が離せません。


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会社情報

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国立大学法人岡山大学
住所
岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
電話番号
086-252-1111

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