新たな供養の形を考える:住職のための海洋散骨体験クルーズ
有限会社縁は、海洋散骨への理解を深めるために、住職向けの"海洋散骨体験クルーズ"を2024年5月2日に開催します。このイベントの目的は、近年の"お墓じまい"の広まりと共に高まる海洋散骨のニーズについて、住職にも認識を深めてもらうことにあります。
お墓じまいと海洋散骨のニーズの急増
厚生労働省の統計によると、ここ10年間で改葬件数が約1.6倍に増加しています。その背景には、少子高齢化や管理が難しい無縁墓が増えている現状があります。これに対し、海洋散骨のシェアも急拡大。一般社団法人・日本海洋散骨協会によれば、2018年から2023年にかけて、海洋散骨の件数は1049件から2611件へと倍増しました。有限会社縁でも、年間100件以上の依頼を受けています。
このような状況下、寺院との関わりが減少しつつある中で、海洋散骨を通して新たな供養の形を提供するとともに、寺院の役割を再考してもらいたいと考えています。
住職の参加者からの感想
過去に参加した住職からは、「自然への回帰を望む故人の思いを実現できる特別な機会」と好評を得ています。「丁寧な散骨が行われており安心感を持った」「故人の願いを実現できる手段が重要だと感じた」との声も上がり、海洋散骨への理解が少しずつ進んでいることが伺えます。
海洋散骨体験クルーズの詳細
体験クルーズは福岡市の渡船発のスケジュールで、実際に模擬海洋散骨を体験します。散骨のルール説明や背景紹介を通じて、参加者は現場の空気感を実感しながら新しい供養の形について考えることができます。
参加者として予定されている住職や副住職は、ルールに則った散骨のプロセスを実演し、お墓じまい制度の必要性と海洋散骨の一体性について深く理解を得ることを目指します。また、メディア関係者も数名まで参加が可能です。
課題に対する新しい取り組み
しかし、海洋散骨には後悔の声も少なからず存在します。「皆を海に散骨してしまったことでの申し訳なさ」や「故人に手を合わせる場所が欲しかった」という遺族の声に応じ、有限会社縁は新しいサービス"teraumi"を導入しました。これは、お寺に一部を納骨し、一部を海洋に散骨するスタイルで、選択肢を広げる取り組みです。
企業情報と今後の展望
有限会社縁は、2015年に設立され、鹿児島県南九州市を本拠としています。当地の特性を生かしながら、海洋散骨・粉骨などの新しい供養の形を提案する会社です。"teraumi"のサービスは今後ますます広まることを期待しており、現代の供養の在り方に臨機応変に対応していく所存です。
企業連絡先