タナベコンサルティングとピースマインドの資本業務提携
日本の経営コンサルティング業界のパイオニアである株式会社タナベコンサルティンググループ(以下、TCG)は、2025年5月26日に開催された取締役会において、ピースマインド株式会社(以下、ピースマインド)の株式の過半数を取得し、子会社化することを決定しました。この提携を通じて、TCGはコーポレートウェルビーイング市場に進出し、「はたらくをよくする®エコシステム」の提供を加速させるための基盤を築きました。
ピースマインドの役割と提供サービス
ピースマインドは、27年間の歴史を持つEAP(従業員支援プログラム)サービスの先駆者であり、現在では約1,400社にコンサルティングサービスを提供しています。専門家から成る約100名のプロフェッショナルが在籍し、心理学や行動科学に基づく支援を行っています。特に、バイリンガルのカウンセラーも多数在籍しており、国内外で幅広いサービスを展開しています。主なサービスとしては、以下のようなものがあります。
1.
EAPサービス:臨床心理士や公認心理師が従業員それぞれの課題を解決します。
2.
ストレスチェック:組織の健康状態を把握し、改善策を提案します。
3.
研修・トレーニングプログラム:チームの生産性向上を狙った研修を実施します。
4.
ハラスメント対策支援:現状の把握から問題解決、再発防止に至るまで支援します。
5.
休職・復職者支援:休職者の円滑な職場復帰をサポートします。
6.
クライシス支援:突発的な危機に迅速に対応し、業務の早急な回復を支援します。
さらに、ピースマインドが独自に開発した「Working Better Cloud(WBC)」というデジタルプラットフォームは、社員のカウンセリングサービスとストレスチェックを一元管理し、企業のパフォーマンス向上に寄与しています。
提携の狙いと期待される効果
TCGは今回の提携を通じて、コーポレートウェルビーイング市場への参入を果たし、人的資本経営を強化することを目指しています。この市場は、2025年までに約1,170億円に達すると見込まれており、従業員の健康や幸福を重視する企業が増加する中で、持続的な成長が期待されます。
タナベコンサルティングの代表取締役社長である若松氏は、今回の提携が「コーポレートウェルビーイングの実現に向けた強力なパートナーとなる」と語っています。また、ピースマインド社の荻原社長は、「今回の提携が従業員と組織のウェルビーイングを向上させる新たな価値を生み出すことを期待している」とコメントしました。
企業の未来に向けて
この提携により、TCGは人材戦略や組織開発の分野での専門性を高め、企業の経営課題解決に向けた多面的なアプローチを提供できるようになります。タナベコンサルティンググループは、今後もピースマインドと連携し、ウェルビーイングを実現する企業文化の構築を支援していく計画です。これによって、企業は一層効率的に、そして持続可能に成長することが期待されています。
テクノロジーの進化とともに、業界の未来も広がる中、TCGとピースマインドは、革新的なサービスを通じて新しいビジネスモデルを打ち出し、企業や従業員がもつ可能性を引き出すための支援を行っていきます。