大阪・関西万博で輝くサルデーニャ州
2025年6月22日、大阪・関西万博内のイタリア館で「サルデーニャ州ウィーク」が華やかにスタートしました。特別なイベントの幕開けを祝うために、サルデーニャの伝統楽器「ラウネッダス」と「オルガネット」の音色が響き渡る中、イタリア政府代表のマリオ・ヴァッターニ大使と、サルデーニャ州のフランコ・クックレッドゥ評議員によるテープカットが行われました。ヴァッターニ氏は「イタリア館では、国の歴史と現在を調和させて紹介しています」と説明し、クックレッドゥ氏は「職人たちが手掛ける『現在のサルデーニャ』を示したい」と意気込みを語りました。
音楽の饗宴「カルラ・デヌーレ」コンサート
同日午後6時、イタリア館シアターではサルデーニャ出身の歌手カルラ・デヌーレによるコンサートが開催されました。打楽器演奏のブルーノ・ピッチンヌ氏やギター、ピアノのマルコ・ピラス氏がサポートする中、観客は美しい音楽に包まれました。特に、ラストで演奏された新曲「ムンドゥ・イン・トゥンドゥ」では、伝統楽器とサルデーニャ語によるラップが融合し、聴衆の心を掴みました。
カルラ氏は「日本で演奏することができて嬉しいです。観客は非常に温かかった」と語り、サルデーニャの文化を伝えることの重要性を強調しました。
伝統音楽の新たな展開「ファンタ・フォルク」コンサート
続く6月23日夜、サルデーニャの伝統音楽を楽しむ「ファンタ・フォルク」のコンサートも大盛況でした。彼らは古代の楽器ラウネッダスやオルガネットを使い、観客に親しみやすいスタイルの音楽を提供しました。特に、即興演奏やカバー曲によって、観客の参加を促し、共演者たちとのコラボレーションによって一体感が生まれました。
バンニ・マサラ氏が感動を表現し、「ただの音楽ではなく、心温まる時間でした」と振り返ります。
観光業の新ビジョンとワークショップ
6月27日、イタリア館内のオーディトリアムでは「Sardinia Meets Japan: Tourism B2B Workshop」が開催されました。サルデーニャのツアーオペレーター「Renata Travel」が登場し、日本の観光業者との対話を通じて、旅行商品や地域情報を共有しました。特に文化や食に特化した旅行への関心が高いことが確認され、訪問客のニーズに応じたプログラムの重要性が浮かび上がりました。
サルデーニャ職人たちの魅力
イベントのハイライトの一つは、サルデーニャの職人による展示です。彼らは伝統的な技術を持ちながら、現代的なデザインを取り入れる姿勢が話題を呼びました。織物の職人マリアントニア氏は「アイデンティティを伝えることが私たちの使命」と語り、日本のデザイナーとのコラボレーションが期待されています。また、エウジェニア・ピンナ氏は、次世代の職人育成の難しさを語りつつ、後継者への思いを表現しました。
料理器具や陶芸品の職人たちも登場し、個々の作品にまつわるストーリーが語られました。彼らの作品は、サルデーニャの自然や文化に深く根ざしていることがわかります。特にロザウラ・サンナ氏は、パン作りの技術を取り入れた革新的な陶芸作品を披露し、観客들을魅了しました。
結び
サルデーニャ州ウィークは、音楽や芸術、職人技を通じてサルデーニャの文化と魅力を大阪で存分に披露した一週間でした。参加者はその魅力に触れ、サルデーニャの未来を考える機会が得られました。日本におけるさらなる交流と発展が期待されます。