深海生態系の最新研究
2025-11-27 14:41:05

北西太平洋深海海山の生態系のつながりを示す新たな研究成果

北西太平洋の深海における生態系の連結性



国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)の研究チームは、北西太平洋に位置する18の海山を対象に、深海に住む生物の生態系のつながりを明らかにするための研究を行いました。この研究は、浮遊幼生の分散シミュレーションを用いて、海山間の生態系の連結性を視覚化することを目的としています。調査の結果、海山間の生態系は深海の海流によって互いに影響し合い、一部の海山が保全のための重要な経由地であることが判明しました。

研究の背景



近年、レアメタルの供給源として期待されるコバルトリッチクラストのビジネスチャンスが注目されています。しかし、これまで深海の海山での商業的な採掘は行われておらず、採掘が生態系に与える影響は限られた情報しかありませんでした。海山に生息する生物は、浮遊幼生として水流に乗り、他の海山へと分散します。この経路を理解することで、海山間の生態的および遺伝的なつながりを把握できます。

シミュレーションの実施



本研究では、北西太平洋の深海に散在する18の海山を対象とし、浮遊幼生がどのように分散するかをシミュレーションしました。具体的には、20万以上のセルからなる高解像度の海流モデルを用い、幼生の分散確率を算出しました。シミュレーションの結果、すべての海山が他の海山と何らかの形で連結していることが明らかになりましたが、特定の海山が連結性の維持に重要であることが示されました。

重要な保全活動



海山の生態系が孤立するリスクを理解することは、環境保護の観点からも重要です。シミュレーションの結果、特定の海山を除くことで海域全体の連結性が低下する懸念が浮かび上がりました。特に、Arnold海山とMalony海山の存在は、海山間のつながりを維持するための重要な経由地として特定されました。これらの場所が保全対象として選ばれれば、海域全体の生態系の健全性を保持する道が開けると期待されています。

今後の展望



この研究成果は、海洋鉱物資源開発に関する国際的な環境管理計画においても重要な役割を果たすことが期待されます。今後さらなる生物サンプルの採取および解析を進め、海山間の生態系の理解を深めていくことが求められています。

これらの取り組みは、持続可能な資源管理と生態系の保全の両立を目指す重要なステップとなるでしょう。

研究成果の詳細



この研究成果は2025年11月23日付けで『Ecological Applications』誌に掲載されました。詳細は産総研のプレスリリースを元に、さらなる研究へとつなげていくとのことです。


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