ダッソー・システムズと精神医学協会、先進医療データウェアハウスを共同開設
ダッソー・システムズとフォンダメンタル・ファンデーションの新たな取り組み
フランスにおいて、ダッソー・システムズと精神医学専門のフォンダメンタル・ファンデーションが共同で精神医学に特化した全国規模のヘルス・データ・ウェアハウス(HDW)を構築することを発表しました。これは2025年までに実施されるフランスの公衆衛生優先政策に基づく重要なプロジェクトです。この新たな取り組みは、精神疾患の理解や診断、治療の質を向上させることを目的としており、複雑な臨床データを効果的に構造化することに焦点を当てています。
セキュリティに配慮したクラウド環境
ダッソー・システムズはOUTSCALEブランドを通じ、医療データの処理と分析に関するセキュリティへの需要が高まる中で、このプロジェクトを進めています。OUTSCALEソブリンクラウドは、フランスの国家情報システムセキュリティ機関(ANSSI)からSecNumCloud 3.2の認定を得ており、高い機密保持が求められる医療データの保護を実現しています。このクラウド環境は、高度な演算能力や信頼性の高いインフラストラクチャを兼ね備え、精神疾患に関する科学的理解をさらに進展させる役割を果たすことが期待されています。
精神医学の新たな地平
電子情報の整備によって、精神科医や一般開業医、専門医の連携が深まり、患者のケアがより効率的に行えるようになります。これにより、精密な診断や新しい治療戦略の開発が推進され、医療画像診断におけるAIの統合も進むでしょう。このプロジェクトにより、すでに2万人以上の患者が参加し、体験を通じて収集されたデータの有効活用が期待されています。
フォンダメンタル・ファンデーションのエグゼクティブ・ディレクター、マリオン・ルボワイエ氏は「このプロジェクトは、精神医学研究の基盤となるツールを提供します。この安全かつ主権的な環境でマルチモーダルデータを統合することで、精神疾患の理解や診断精度、適切な治療へとつながります」と述べています。
新たな扉を開く取り組み
ダッソー・システムズは、今回の協業の成功を基に、希少疾患や心血管疾患、糖尿病、神経科学など他の医療分野でもこのアプローチを展開する意向を示しています。この取り組みは、収集された医療データを賢明に活用することで、今後の医療の進化を再定義する重要なステップです。
ダッソー・システムズのOUTSCALEのCEO、フィリップ・ミルタン氏は「フォンダメンタル・ファンデーションとの協業を通じて、私たちは精神医学研究に革新をもたらします。このヘルス・データ・ウェアハウスは、医療における革新の第一歩です。AIとクラウド技術を活用し、個別化された、人間中心の医療を共に築いていくことを目指します」と語っています。
結論
この発表は、ダッソー・システムズが精神医療および精神疾患分野で続けている取り組みの一環であり、デジタル技術を活用した効率的かつ持続可能な医療の実現に向けた重要な進展を示しています。データのモデリングやシミュレーション、臨床試験の仮想化など、最先端技術を駆使して精神医療の課題に立ち向かうソリューションを提供することが目指されています。
会社情報
- 会社名
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ダッソー・システムズ株式会社
- 住所
- 東京都品川区大崎2丁目1番1ThinkParkTower
- 電話番号
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03-4321-3500