京都蔦屋書店で体験する中島麦の色彩の海
2025年4月4日から4月28日まで、京都市下京区にある京都 蔦屋書店にて、中島麦の個展「DIVING to COLOR OCEAN」が開催されます。この個展では、約40点の作品が展示され、アートの新たな側面を観覧者に体験させてくれます。
中島麦は、京都市立芸術大学を卒業し、大阪を拠点にアーティストとして活動を展開しています。彼は主に絵画の要素である「動き」「奥行き」「光」を探求し、それに加えて「時間」という概念も取り入れています。彼の制作スタイルはユニークで、筆を使わずにアクリル絵具をキャンバスに流し込むことで、色を生み出します。この手法によって、アクリル絵具が重力に従いながら流れ、時にはキャンバスを回転させて表現を加えます。こうしたプロセスを経て、作品に時間と空間の層を持って表現されるのです。
個展の見どころ
個展「DIVING to COLOR OCEAN」では、特に中島が自らの感覚を研ぎ澄ませて色と向き合ったシリーズが中心になります。作品はその質感や色彩が際立っており、観覧者はまるで色彩の海に飛び込むかのような体験をすることができるでしょう。また、中島は自らの身体性をもって描くことで、観る者にとっての「見る」という行為の根源的な意味を再考させる作品を提案しています。
公式サイトによれば、展示開始の4月4日は11時からスタートし、作品は会場で購入でき、、その後、オンラインプラットフォーム「OIL by 美術手帖」にて販売が行われます。こうした新しいアプローチがどのようにアートの楽しみ方を変えていくのか、とても興味深いものがあります。
アーティストの思い
「色彩の海に潜りたい」という中島のアーティストステートメントからは、彼自身が色彩の中で泳ぎ、遊ぶことへの強い想いが伝わってきます。彼は、抽象表現の歴史に影響を受けながらも、現在の視覚メディアの多様性によって、より多くの人々にアートの楽しさを広めたいと考えています。
また、彼は筆を使わずに絵具の物質性を活かして描いているため、観覧者はその物質的な美しさを直接目の当たりにすることができます。彼の作品は、ただの視覚的な楽しみだけでなく、感情や思考を喚起するものです。
結び
京都 蔦屋書店での中島麦の個展は、約13年の時を経ての帰還ともいえるもので、アートと直接触れ合う価値を再確認させてくれる機会です。ほかのアートが溢れる中でも、彼の作品は一際目を引き、観る者に深い感動をもたらすことでしょう。ぜひ多くの人々に訪れていただき、その独特の色彩の世界に浸っていただきたいです。