スローニュースが新しい選挙運動費用データベースを公開 - 政治の透明性向上を目指す取り組み

スローニュースが選挙運動費用データベースを公開

スローニュース株式会社は、最近発表した新しいウェブサイト「選挙運動費用データベース」により、全国の選挙運動費用収支報告書を検索し、閲覧できる環境を整えました。このウェブサイトの公開は、2021年の衆議院選挙や東京都議選の報告書を集約し、政治資金や選挙の透明性を向上させることを目的としています。

政治とカネの報道の必要性

報道の世界において「政治とカネ」の問題は長い間テーマの一つでした。しかし、特に「選挙とカネ」にかかわる選挙運動費用収支報告書の解析は、これまであまり行われていませんでした。その理由の一つが、情報公開が十分でなく、インターネット上で簡単にアクセスできないという点です。従来は、都道府県の選挙管理委員会に赴いて閲覧する必要があったため、多くのジャーナリストや研究者にとって、負担となっていました。

新しいデータベースの特徴

「選挙運動費用データベース」は、スローニュース、安野修右研究室、およびフロントラインプレスの協力により実現しました。このデータベースでは、557人の候補者から収集した報告書をデジタル化し、細部にわたる情報を検索可能にします。Google社の「Pinpoint」を利用したことで、手書きの文字も高精度で認識され、地域、寄付、運動員への報酬など様々な項目での検索が可能です。

特に注目すべき点は、このデータベースがジャーナリストや研究者に向けたもので、選挙における資金の動きや使途を詳細に解析することができる工具となるということです。これにより、報道や研究活動において、政治と金銭の関係をより一層明らかにする助けとなるでしょう。

利用方法と記者会見のご案内

このデータベースを利用するには、「SlowNewsメンバーシップ」の「プレミアムプラン」に加入する必要があります。また、利用規約に同意することも求められます。詳細な加入方法やこのプロジェクトについての情報は、公式ウェブサイトで公開されています。

さらに、スローニュースは10月10日に、記者会見を開催し、データベースの使用方法やプロジェクトの趣旨について詳しく説明します。自由に参加できる機会ですので、ぜひ関心のある方はご参加ください。