NTTドコモソリューションズ、文書管理の自動化を実現
NTTドコモソリューションズ株式会社は、決裁文書の自動保管と管理を強化するため、電子帳票プラットフォーム「invoiceAgent」を導入したことが発表されました。この取り組みは、NTTグループ115社、17万人のユーザーにおける決裁ワークフローを支える基盤を構築し、電帳法に適応した文書管理を実現します。
背景:電子化・標準化の必要性
これまでは、NTTグループの各社が独自の決裁システムを運用し、各社間で決裁プロセスが異なるという課題が存在しました。また、依然として紙に依存した管理手法を取る企業もあり、リモートワーク推進や働き方改革の観点から早急な電子化と標準化が求められていました。すると、NTTドコモソリューションズがグループ全体のIT基盤を一新し、ServiceNowを基にした共通の決裁システムを導入することに決定。
その際に、膨大な決裁文書を効率的に保管するため、invoiceAgentの導入が選ばれることとなりました。
invoiceAgent導入のポイント
invoiceAgentの導入にはいくつかの特筆すべきポイントがあります。第一に、ServiceNowと高い親和性を持つため、ノーコードでの連携が可能です。これにより、企業のITインフラとスムーズに統合されます。
次に、その性能と信頼性です。膨大な数の決裁文書を円滑に保管できるだけの能力があり、利用者や管理者に負担をかけることなく管理を行えます。そして、電子帳簿保存法に適合した文書管理を実現し、グループ企業全体でのガバナンスが強化されます。
導入効果と運用状況
invoiceAgentが正式に導入されたのは2023年4月で、当初は70社10万人での運用が開始され、その後115社、17万人にまで利用範囲が広がりました。導入初年度には年間約650万ファイルが保管され、今ではその数は1,000万を超えています。一元管理された環境により、文書の所在が明確化し、監査時の作業負担が大幅に軽減されました。
さらに、invoiceAgentとServiceNowが連携することで、業務の実態に応じた柔軟な自動連携が実現しています。年2回のServiceNowのアップデートにも自動で対応し、運用負荷が飛躍的に軽減されているのが特徴です。
拡大する活用範囲
NTTドコモソリューションズ担当者は、invoiceAgentの導入理由を「ServiceNowとのスムーズな連携」と「電帳法への迅速な対応」を挙げ、簡易でスムーズな導入が実現できたと述べています。今後は、請求書関連の文書管理など、各社のニーズに応じたさらなる活用範囲の拡大が期待されています。
まとめ
この取り組みは、NTTグループ全体のガバナンスを強化し、文書管理の効率化に大きく寄与しています。今後のさらなる進化や、他社への波及効果にも注目が集まります。ウイングアーク1stと共に、NTTドコモソリューションズは企業変革を推進し続けるでしょう。