近年、プラントベースフードが注目を浴びる中、その味わいの物足りなさや価格の課題が指摘されています。そんな中、築野グループ株式会社は米糠由来の「ライステロールエステル」に注目し、その塩味や香味を増強する効果を確認しました。
ライステロールエステルとは
「ライステロールエステル」は、植物ステロールやトリテルペンアルコールといった成分から、脂肪酸のエステル体を独自の技術で抽出して作られた油系製品です。この成分は米ぬか由来で、まろやかな風味と豊かなコクを兼ね備えています。さらに、化粧品素材としても利用でき、保湿機能などの美容効果も期待されています。
塩味と香味の増強効果
築野グループが行った実験では、ライステロールエステルを添加した食塩水の官能評価を実施しました。その結果、明確に塩味が増強されることが確認されました。また、チューブ調味料や香味食用油にライステロールエステルを加えたところ、香りの強化が認められました。このため、ライステロールエステルは、プラントベースフードに物足りない味や香りを加える効果が期待できることが示されました。
施設と事業概要
築野グループ株式会社は、長年にわたり米ぬかの利用に取り組み、米ぬかを原料とした「こめ油事業」「ファインケミカル事業」「オレオケミカル事業」を展開しています。精米時に発生する米ぬかを出発点にし、複数の事業を通じて、食品、化学、医療、化粧品に至るまで幅広い分野での活用を進めています。また、不要な食用油を再利用するオレオケミカル技術も取り入れ、環境への配慮も大切にしています。
未来への展望
築野グループは、今後も国内資源の有効活用を進め、地球・生産者・消費者にとっての良い循環の実現を目指しています。その取り組みの一環として、ライステロールエステルのような新しい成分の研究を進め、プラントベースフード市場への貢献を目指しています。
米ぬかの可能性は無限大です。特にプラントベースの食品が食卓に浸透する中で、その味わいを向上させる成分が求められる時代になってきました。私たちの米糠製品が、より多くの人々に楽しんでもらえることを願っています。
詳細情報を知りたい方は、
築野グループの公式サイトをぜひご覧ください。