アンリツとETS-Lindgrenが5G試験業界に革新をもたらす
アンリツ株式会社が発表した革新的な無線通信試験装置が、世界的なリーダー企業であるETS-Lindgren社の5Gミリ波OTA試験システムに採用されました。特に注目すべきは、このシステムが米国の通信業界団体CTIAによって認証を受けており、5Gミリ波帯の無線性能を空間的に評価することができる点です。この技術革新は、無線技術の進歩とともに求められる試験の精度を大幅に向上させるものです。
試験装置の革新
このOTA試験システムは、ETS-Lindgren社のコンパクトアンテナ試験レンジ(CATR)チャンバー「AMS-5703」と、アンリツの「MT8000A」および「MT8821C」を組み合わせたものです。この統合により、ビームフォーミングやシグナリングなどの高度な試験を精密に行うことが可能となります。
高周波ミリ波域での対応
AMS-5703は最大43.5 GHzの高周波ミリ波試験に対応し、MT8000Aはサブ6 GHz帯(FR1)や28 GHz、39 GHz、43.5 GHzのミリ波帯(FR2)を包括する5G NRに対応しています。さらに、MT8821CはLTEおよび従来のセルラー技術に対応しています。これにより、無線端末ベンダーが認証を取得し商用化を進めるためのターンキーソリューションを提供することが可能になりました。
NSAモードとキャリアアグリゲーション
アンリツの試験装置の連携により、NSA(Non-Standalone)モードやキャリアアグリゲーションにおいても高精度な試験が実施できます。この結果、ETS-Lindgren社のアンテナ測定ソフトウェア「EMQuest EMQ-100」との連携が実現され、OTA試験プロセスが一層効率化されました。これにより、CTIA、3GPP、GCF、PTCRB規格への適合もサポートされます。
業界の声
ETS-Lindgren社の社長、Andy Warner氏は次のようにコメントしています。「アンリツとの長年の協力関係を背景に、AMS-5703とMT8000A、MT8821CのCTIA FR2認証取得は、ミリ波OTA試験において画期的な進展です。この協業ソリューションにより、テストラボやOEMは、他に類を見ない精度と効率で5G性能を実使用環境で検証できるようになります。」
アンリツのモバイルソリューション事業部、ソリューションマーケティング部長の山田真氏もコメントを寄せています。「MT8000A、MT8821CとAMS-5703の統合は、5Gの進化する要件に確実に対応することを可能にします。今回の認証取得は、拡張性と将来性を持つテストプラットフォームを提供するという当社のコミットメントを示したものです。」
柔軟なアップグレード
現在、CTIA認証取得済みのこのシステムは導入が可能となっており、既存のOTAラボに対しても柔軟なアップグレードを提供します。ETS-Lindgren社の詳しい無線試験ソリューションについては、公式ウェブサイトでの確認をお勧めします。
ETS-Lindgren社について
ETS-Lindgrenは電磁エネルギーに関する測定、遮蔽、制御を行う国際的なメーカーであり、数多くの分野でその技術が活用されています。本社は米国テキサス州シーダーパークに位置し、アジア、北米、欧州に製造拠点を持っています。
今後の無線通信試験技術の進展にますます期待が高まります。