神田外語大学学生が震災復興新聞を発信
神田外語大学の学生たちは、東日本大震災および原子力災害から15年目を迎えるにあたり、特別なプロジェクトに挑むことになりました。このプロジェクトは「福島の光と影」と題され、学生たちが福島の現状を自身の視点で掘り下げ、日英両言語での新聞制作を通じて広く発信するというものです。
プロジェクトの背景と目的
この取り組みは、神田外語グループが2023年9月に福島県と締結した包括連携協定の一環として位置づけられています。まずは、ビジネス英語を専門に指導する柴田真一先生のゼミに所属する19名の学生が中心となり活動が展開されます。
2023年8月25日と26日の2日間、福島民報社の記者とともに、学生たちは現地フィールドワークを実施します。特に注目すべきは、震災や原発事故が福島にどのような影響を与え、どのように復興が進められてきたのかを学ぶ点です。このプロジェクトを通じ、福島の過去だけでなく、現在や未来にも視点を向けることが目指されています。
フィールドワークの詳細
1日目:福島の過去と現在
1日目は、学生達が東日本大震災・原子力災害伝承館や震災遺構である浪江町立請戸小学校を視察。ここでは、震災当時の様子や復興の歩みについての深い理解を得ることを目指します。現地の様子を記録し、震災を経験した人たちの体験談を直接聞くことで、その重みをしっかり受け止めます。
2日目:福島の未来を見つめる
2日目は、学生たちが3つのグループに分かれてテーマごとの取材に挑みます。福島イノベーション・コースト構想を通じた新産業、地域特産品、そして人口拡大や地域振興に焦点を当て、それぞれの現場を訪問します。各グループは、実際に未来を担うキーパーソンたちと対話し、福島の未来についての視点を広げます。
新聞制作と今後の活動
フィールドワークを経て、学生たちは日英版の「震災復興新聞」を制作する準備を進めます。経験豊富な福島民報社の記者から指導を受けながら、記事の書き方や編集技術を学びます。完成した新聞は、福島県知事内堀雅雄氏への謹呈を予定しており、意見交換会も行われることになっています。さらに、学生たちは、学園祭での福島特産品販売やオリジナルビールの企画を通じて、震災復興のメッセージを広める活動を続けます。
まとめ
このプロジェクトを通じて、神田外語大学の学生たちは、福島の過去を記録するだけでなく、現在の課題を理解し、未来の可能性を探求する力も養います。国内外に向けて福島の「光と影」を力強く発信する姿勢は、福島復興の一助となることでしょう。今後の活動では、オンラインによる国際的な発信も計画されており、学生たちの視点が多くの人々に届くこと期待されています。