子供向け介護体験イベント
2016-03-17 11:55:28
未来の介護を担う子供たちへ!尼崎発介護体験イベント『キッザケア』
未来のケアワーカーを育む!子供向け介護体験イベント『キッザケア』
少子高齢化が加速する日本において、介護人材の確保は喫緊の課題となっています。政府も「介護離職ゼロ」を目標に掲げる中、特に若い世代の介護への関心を高める取り組みが重要視されています。そんな中、兵庫県尼崎市でユニークな試みが行われました。それが、子供たちを対象とした介護体験イベント『キッザケア』です。
このイベントは、社会福祉法人あかねが主催。同法人は高齢者介護事業を中心に、保育所やシニア向け賃貸マンションなど、幅広い福祉事業を展開する組織です。高齢者住宅「アマルネス・ガーデン」は、2014年にはリビング・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、高い評価を得ています。
『キッザケア』の目的は、子供たちに介護の仕事への理解を深めてもらうこと。核家族化の進展により、高齢者と接する機会が減っている現代において、子供たちが介護の現場に触れる機会は非常に少ないのが現状です。そのため、このイベントを通して、子供たちが介護職の魅力を発見し、将来のキャリアを考えるきっかけを作ることが期待されています。
イベントでは、アマルネス・ガーデンで働く介護士、看護師、栄養士らが、子供たちにそれぞれの仕事の体験をさせてくれます。介護士の仕事体験では、高齢者の身の回りの世話などを実際に体験。看護師の仕事では、簡単な包帯の巻き方などを学びます。栄養士の仕事では、高齢者に適した食事の作り方などを体験するなど、子供たちがそれぞれの職種の仕事内容を理解できるよう工夫が凝らされています。
各職種40分の体験後には、施設オリジナルの通貨「キュア」が報酬として支給され、野菜やお菓子を購入できる仕組みも。子供たちにとって、楽しみながら介護の仕事について学べる工夫が随所に感じられます。
イベントは2016年5月5日と8月21日の2日間開催され、6歳から10歳くらいまでの子供たちが参加。参加者からは、「高齢者の気持ちがわかった」「介護の仕事は大変だけどやりがいがあると思った」などの感想が聞かれ、イベントの大きな成功につながりました。
『キッザケア』は、単なる職業体験イベントにとどまらず、将来の介護人材育成という重要な課題に正面から向き合った、画期的な取り組みと言えるでしょう。このイベントを通じて、多くの子供たちが介護という仕事に興味を持ち、将来、日本の介護を支える担い手となることを期待したいものです。
社会福祉法人あかねの取り組みは、メディアでも注目を集めており、『クローズアップ現代』や『ガイアの夜明け』などでも紹介されています。同法人は、福祉業界の枠にとらわれない発想で事業を展開しており、高齢者施設に対する従来のイメージを覆すような施設づくりや、独自の教育制度なども特徴です。
少子高齢化が加速する中、介護人材の確保はますます重要になってきます。『キッザケア』のような、子供たちに介護の仕事への関心を高める取り組みは、未来の日本社会にとって非常に有益な試みと言えるでしょう。今後、同様の取り組みが全国的に広がることを期待したいと同時に、このイベントが、子供たちにとって将来の夢を見つけるきっかけになったことを願っています。
会社情報
- 会社名
-
社会福祉法人あかね
- 住所
- 兵庫県尼崎市神田北通1-2
- 電話番号
-
06-7670-2288