株式会社トレードワルツが穀物輸入業務のデジタル革命を推進

株式会社トレードワルツが新たな一歩

最近、株式会社トレードワルツが穀物や油糧種子の輸入業務をデジタル化する新プロダクト「TradeWaltz for Grain Importers（TGI）」の開発を発表しました。このプロダクトは、業務プロセスの標準化と効率化を目指しており、2025年3月には業界横断型の「TGIワーキンググループ」が発足する予定です。

食料安全保障への貢献

日本の食料安全保障において、穀物や油糧種子の安定確保は重要なポイントです。しかし、その取引に関する業務は依然としてデジタル化が進んでいないのが実情です。トレードワルツは、この現状を打破すべく、デジタル技術を活用してサプライチェーンを可視化し、効率化することに取り組んでいます。

現在の開発状況

TGIの開発は2024年10月にに開始され、現在はコア機能を備えた初期版の実装に向けて鋭意開発中です。現在、双日、豊田通商、丸紅、三井物産、三菱商事など、7社の商社がTGI WGに参加し、業界全体での業務標準化や現場ニーズに関する議論を進めています。業務の効率化だけでなく、参加企業の知見を集めて理想的なシステムを構築することが目的です。

機能とリリースプラン

開発中のTGIは、商社とサイロ間の荷捌状況をリアルタイムで共有する機能や、通関書類を一元管理する機能を持つ予定です。2026年1月にはv1.0のリリースを目指しており、これにより情報連携にかかる時間の削減が期待されています。特に、商社とサイロの間で効率的な配船を構想できるようになることで、物流コストの削減やオペレーション改革が実現されるでしょう。

国家目標への寄与

このプロジェクトは、経済産業省が掲げる「令和10年度までに貿易取引の10%をデジタル化する」という国家目標にも寄与します。トレードワルツは、今後さらに参加企業を拡大し、機能の拡張を図ることで、より多くの業界や取引におけるデジタル化を推進する考えです。さらに、TGIによって業界全体が恩恵を受けることが期待されています。