法務業界に革命をもたらす「新リースプレイブック」
2025年3月、株式会社LegalOn TechnologiesがAI法務プラットフォーム「LegalOn Cloud」に新機能「新リースプレイブック」を追加することを発表しました。この機能は、2024年9月13日に公布されたリースに関する新しい会計基準に対応するためのもので、法務担当者が新規契約書の中からその基準の適用対象となるものを見つけやすくします。これにより、複雑な契約管理においてもスムーズに経理との連携が可能になるため、多くの企業にとって業務の効率化が期待されています。
新リース会計基準とその影響
新リース会計基準とは、リース契約における会計処理基準が国際的な基準に近づくように変更されたもので、2027年度から適用が開始されます。この基準は、設備や自動車などの資産をリースする契約に対して影響を与え、企業は経理部門と法務部門との協力がより一層求められるようになります。特に、新たに契約を結ぶ場面では、必要な情報が欠如していた場合に契約の再締結や追記が必要になる恐れもあります。これを防ぐために、法務担当者が契約書の内容を確認しやすくすることが肝要です。
「新リースプレイブック」の機能
「新リースプレイブック」では、企業ごとにカスタマイズ可能なチェックポイントを導入しており、契約書のリスクを総合的に評価することが可能です。この機能により、法務担当者は新リース会計基準に適合する契約を見逃すことなく、経理部門との連携もスムーズに進められます。
さらに、LegalOn Cloudには契約リスクチェック機能があり、ユーザーは新基準に適合する契約書の類型に対する留意点を簡単に取得することができ、特定の条件に合致する契約をすばやく絞り込むことができます。これによって、契約書の見落としリスクを大幅に軽減できます。
コントラクトマネジメントの活用
また、LegalOn Cloudのコントラクトマネジメント機能を活用すれば、締結済みの契約書をアップロードするだけで自動的にその情報を抽出し、効率的に管理することができます。この機能は、契約書の検索や履歴管理を容易にし、新リース会計基準対象の契約書を迅速に洗い出すための強力なツールとなります。多くの企業がこの新基準に対応するためには、過去の契約書の整理が欠かせませんが、コントラクトマネジメントを使用することで、これらの作業を短時間で完了することが期待されます。
LegalOn Cloudの将来展望
LegalOn Technologiesは、法務部門の業務をより効率的にするために、新リースプレイブックやコントラクトマネジメントなどの機能をさらに進化させていく方針です。顧客ニーズに応じた契約レビューやリスク管理を可能にすることで、法務業務の品質向上を図り、企業が不安なくビジネスを進められる環境を提供していくことでしょう。
新リース会計基準の導入に伴い、これらの新機能がどのように企業の法務業務を変革していくのか、今後の動きが注目されます。