建築廃石膏の新たな用途
近年、持続可能な社会の実現が急務とされる中、東急電鉄グループは元々廃棄されていた建築工事から生まれる廃石膏を農業に活用する新たな取り組みをしています。この取り組みは、廃石膏を土壌改良資材として利用することで、資源の有効活用と農業の生産性向上の両立を目指すものです。
まず、廃石膏とは石膏ボードの加工過程で生じる端材のことを指します。これまでもリサイクルは行われていましたが、今回の取り組みではその範囲を広げ、廃石膏に含まれる硫酸カルシウムが農作物に不可欠な栄養分となることに着目しました。具体的には、この廃石膏を粉砕し、石膏粉を土壌改良材として散布するという方法です。この取り組みにより、農作物の育成に必要な成分を補うことができ、収量減少や品質低下の原因となる硫黄欠乏の問題解決を目指します。
この計画は、2024年3月に締結された「持続可能な循環型社会の実現に向けた包括連携協定」に基づいて進行しています。東急電鉄や東急株式会社、東急建設、東急リニューアル、土と野菜、さらには日本土壌協会の協力のもと、4つの農家の協力により実施されています。具体的な収穫日は、2025年6月には小麦、10月には米が予定されており、これまでの取り組みの結果、品質や安全性についても検証が行われています。
さらに、2026年1月24日に田園都市線の用賀駅にて実施された米の配布イベントは、多くの方々が参加し、約500名が来場しました。このイベントでは、彼らが収穫した米を実際に試食してもらうことで、取り組みの成果を実感してもらえるよう工夫されています。参加者からは、アンケートの結果「いつもよりおいしい」との声が約90%を占め、取り組みへの支持が集まりました。これは、廃石膏の使用がもたらす良い作用と、直接的な消費者への影響を示す素晴らしい結果です。
今後も、東急グループは持続可能な資源循環システムの構築に向け、更なる取り組みを継続することを約束しています。また、社会実装に向けた準備を整え、持続可能な循環型社会の発展を目指して進んでいくことでしょう。
まとめ
廃石膏の農業用活用は、建築業界における廃棄物の有効活用を促進し、農業の品質向上にも良い影響を与えることが期待されています。新たな資源循環の仕組みがもたらす未来に、一層の注目が集まることでしょう。