山形の新たなクラフトビール誕生
2025年6月6日、山形県山形市にて、「紅花推進協議会」が中心となり、県産の紅花を使用した2種類のクラフトビールの発表会が行われます。このビール、名付けて「BENIBANA ALE(ベニバナエール)」と「BENIBANA LAGAR(ベニバナラガー)」は、山形の豊かな紅花文化を活かした新しい飲み物です。
紅花文化の再発見
紅花文化は、日本遺産や農業遺産として認識されており、古来より染料や化粧品に利用されてきました。かつては年間180トンの生産量を誇った紅花も、現在はわずか130キログラムまで減少しています。このような状況下で、紅花の黄色素の新たな価値に目を向けた動きが始まりました。
特に、洗い流されてしまう黄色素が注目され、天然着色料として様々な飲料に利用されているのですが、今度はその黄色を味わ成分として活かすことが、クラフトビールという形で実現されます。
クラフトビールの特徴
「BENIBANA ALE」は和食や魚料理に合わせやすい軽やかな風味が魅力。2024年には宮城県のGreat Dane Brewingにて開発がスタートし、限定販売が好評を博しました。その後、酒田トラディショナルビールにより継続的に生産されることとなり、年間1万本の生産が予定されています。
{{生産者情報}}
(酒田トラディショナルビール / パイプ・ラインエンジニアリング株式会社、山形県酒田市)
地域特産物を活かしたクラフトビールを生み出しています。
「BENIBANA LAGAR」は蔵王ブルワリーからオリジナルレシピで開発されており、肉料理とも相性が良いキレのある味わいが特徴です。この商品は限定販売の予定です。
{{生産者情報}}
(蔵王ブルワリー / 山里菜有限会社、山形県山形市)
蔵王の自然を活かしたクラフトビールの先駆けです。
発表会の詳細
発表会は令和7年6月6日午後4時から、山形市の霞城セントラルで行われます。イベントでは紅花の歴史やビールへの活用方法についてプレゼンテーションが行われ、さらに試飲会も予定されています。多くの関係者が参加する中、「紅花推進協議会」の清原会長や他の関連企業の代表者がこの取り組みについての意見を交わします。
地域とともに歩む未来
「紅花推進協議会」では、紅花文化の継承を目的に「1%の紅色を守るため、99%の黄色を広める」をコンセプトに活動しています。参加者とともに、担い手不足に対する課題を共有し、次世代への継承を進めていく計画です。
まとめ
紅花文化がこれからどのように進化を遂げていくのか、そしてクラフトビールがこの文化をどのように支えていくのか、大いに期待が高まります。美しい紅色の文化が遺産として残り、繋がれていくことができるようしっかりと見守って行きたいものです。