年収950万円!日本での国際的エンジニアの実態と課題
2022年に実施された調査によると、日本で働く多国籍のエンジニアの年収が注目されています。年収の中央値は950万円に達し、前年より100万円の増加を記録しました。この結果は、特に外資系企業に勤務するエンジニアの年収が日本企業のほぼ2倍にもなることを示しています。
年収の現状
この調査では、外資系企業のエンジニアが圧倒的に高い給与を得ていることが明らかになりました。具体的には、外資系企業の日本法人や海外企業に勤務するエンジニアは、日本の企業よりも潤沢な報酬を手にしています。一方で、女性エンジニアの年収や職務に対する満足度は男性エンジニアよりも全体的に厳しい状況です。この現象は、男女間の格差が依然として存在することを示唆しています。
技術面の変化
調査に回答したエンジニアの39%がプログラミング言語としてPythonを使用しており、次いでJavaScriptが続いています。また、フレームワークにおいては、React.jsの人気が急上昇しており、昨年の使用率48%から57%に増加しました。これにより、Reactは依然として利用率が最も高いフレームワークの位置を保っています。
Flutterの開発者についても注目すべき点があり、比較的経験が浅くても高年収を得るチャンスがあることが示されています。これは、エンジニアにとって重要なキャリアの選択肢となることでしょう。
働き方の変化
最近ではリモートワークが広まっており、現在の回答者のうち26%が週に40時間以上勤務していることが明らかになりました。特に、出勤が必須であると回答した人は4%に過ぎず、フルリモートや自由に出勤するスタイルが一般化してきています。これは、働き方の柔軟性が高まりつつあることを示す一因とも言えるでしょう。
調査の国籍分布
回答者の国籍を見てみると、ヨーロッパからのエンジニアが38%、北アメリカからが27%、アジアが24%、オセアニアが7%、南アメリカが3%、アフリカが2%という割合になっています。これらの国籍が集まることで、日本における国際的なエンジニアの市場構造がよく見えてきます。
詳しい調査結果は、公式ウェブサイト(
TokyoDev)で確認できます。調査は2022年10月から11月にかけて行われ、有効回答数は558件でした。
調査概要と背景
TokyoDev株式会社が行った「International Developers in Japan」という調査は、日本における外国籍エンジニアの働き方や給与の実態を把握するためのものです。この調査は2019年から毎年行われており、技術的なスキルや日本語能力、年収の関連性などさまざまな情報が収集されています。
TokyoDevは、英語を話す求職者を対象にした求人サイトやフォーラムを運営しており、海外在住のエンジニアが日本で就職するための支援活動を行っています。この調査を通じて、企業と求職者を繋ぐ役割を果たし、グローバルな視点で日本のIT業界に新たな風を吹き込む努力を続けています。