AIメール訓練サービスがもたらす企業のセキュリティ革命

新たなサイバーセキュリティ訓練サービスが登場

最近のサイバー攻撃は、特にフィッシングメールやビジネスメール詐欺（BEC）といった手法において、ますます巧妙化しています。これに対抗するため、丸紅情報システムズ株式会社（通称MSYS）は、AIを活用したメール訓練サービスを提供することとなりました。このサービスは、AironWorks株式会社との提携により実現したものです。

サイバー攻撃の増加とその対策

テレワークやクラウドサービスの普及に伴い、企業内での電子メールコミュニケーションも増加しています。これに伴い、誤クリックや誤った情報入力を誘発するサイバー攻撃が増加しています。従来の訓練方法では、実際の脅威に対して十分な対策がなされていないことが多いとされています。これにより、従業員のヒューマンエラーがもたらすリスクが顕在化しています。

AIを活用した訓練のメリット

AironWorksの提供するAIメール攻撃訓練サービスは、実際のサイバー攻撃に類似したトレーニングシナリオを自動生成します。このため、単なる形式的な訓練から脱却でき、よりリアルな体験を通じて訓練が可能になります。ターゲットとなる従業員を抽出し、訓練用のメールを配信、さらにその結果をレポート形式で提供することで、情報システム部門の負担も軽減されます。継続的に訓練を行うことで、従業員のセキュリティリテラシーが高まります。

丸紅の強力なパートナーシップ

丸紅情報システムズは、製造や流通、金融など多様な業界での経験を生かし、幅広い顧客基盤を有する企業です。AironWorksとの提携により、両社は協力して高度なセキュリティ訓練を提供できる体制を整えています。社長の佐藤由浩氏は、AIを取り入れたこの新しい訓練方法が、企業のセキュリティ強化に大きく貢献すると期待を寄せています。

効果的な防御モデルの構築へ

AironWorksのCEOである寺田彼日氏は、サイバー攻撃が企業にとって大きなリスクであることを認識した上で、企業と現場に密着した知見を融合させることの重要性を述べています。この協業により、人とAIが協調する新しい防御モデルを構築し、日本の企業におけるセキュリティを確実に高めていくことが目標です。