官民連携で進化した川崎港コンテナターミナル
川崎港コンテナターミナル(以下「川崎港CT」)が、2023年9月25日にCNP認証を取得しました。この認証は国土交通省の関東地方整備局で交付され、特に環境配慮の取り組みが高く評価されています。関東地域では唯一の取得であり、全国で2番目に高い評価「レベル4+」を得ました。
CNP認証とは
CNP認証は、港湾ターミナルにおける温室効果ガスの排出削減など、環境への配慮がなされているかを国が評価する制度です。これにより、企業はより持続可能な港を選び、脱炭素化を進めることが可能となります。川崎港CTは、市、指定管理者、ターミナルオペレーターの協力により、この高評価を得ることができました。
認証取得の経緯
CNP認証の交付式は、2023年10月9日に横浜市で行われ、多くの関係者が参加しました。川崎市の森港湾局長は、川崎港CTの脱炭素化への取り組みが高く評価されたことに感謝の意を表しました。「環境を重視する荷主や船会社から選ばれる港を目指します」といった意気込みが語られました。
また、指定管理者である横浜川崎国際港湾株式会社の橋本取締役も、「港湾関係者と連携し、持続可能な港づくりを続けていく」との姿勢を示しました。
川崎港CTの取り組み
川崎港CTは、以下のような具体的な取り組みを行い、評価されています。
- - 港湾脱炭素化推進計画の策定: 令和5年9月に川崎市が策定。
- - インバータ制御方式のガントリークレーン導入: 導入率は100%。
- - 低・脱炭素型トランスファークレーンの導入: 導入率は89%。
- - LED照明の導入: 現在の導入率は47.03%。
- - 環境配慮型船舶へのインセンティブ導入: LNG燃料船等へのインセンティブ適用済み。
- - ゲート前渋滞・ヤード滞留対策: 早朝ゲートオープンなどを実施。
- - 脱炭素化された電力の導入: 横浜川崎国際港湾株式会社と川崎臨港倉庫埠頭株式会社の共同事業体が実施。
これらの取り組みを通じて、川崎港CTは持続可能な運営体制を整えており、今後も環境対策を強化していく方針です。
他の港の認証状況
川崎港CTの評価は高いものの、日本の他の港も多様な認証レベルを持っています。例えば、博多港アイランドシティコンテナターミナルはレベル5+、名古屋港鍋田ふ頭はレベル3++、大阪港南港はレベル2+、高松港はレベル1と、それぞれの取り組みが評価されています。
川崎港CTの成功は、他の港湾施設にとっても励みになる事例です。今後も川崎港がさらなる環境対策を推進し、持続可能な港としての地位を確立していくことが期待されます。
お問い合わせ先
川崎市港湾局港湾経営部経営企画課
三枝
電話: 044-200-3065