にしおかすみこが語る認知症との向き合い方
2025年に東京で開催されたトークショー「自分と家族の未来のために」では、お笑い芸人でエッセイニストのにしおかすみこが登壇しました。このイベントは、Dクリニック東京が主催し、認知症をテーマにした重要な内容が展開されました。
冒頭から会場を笑いで包み込む
にしおかさんはお決まりの自己紹介で会場を盛り上げ、「母が認知症、姉がダウン症、父が酔っ払い、私が一発屋」というユーモアを交えながら自身の家族構成を紹介。彼女の母が初期のアルツハイマー型認知症と診断された経験をエッセイに綴り、「実家に戻って5年目で、家族のケアをしながら多くのことを学んでいます」と語りました。
認知症の基礎知識を共有する専門家
イベントでは、順天堂大学の近藤聡英主任教授が登壇し、認知症の基礎知識について解説。要注意の症状や、認知症と加齢によるもの忘れの違いについて言及しました。「時間をかけて思い出せるのが加齢によるもの忘れですが、記憶を全く思い出せないのは認知症の可能性があります」と警鐘を鳴らしました。
認知症の早期発見の重要性
近藤教授によると、アルツハイマー型認知症は脳内に蓄積される異常なタンパク質が原因で、早期に発見することで進行を遅らせる可能性が高まります。特に、認知症の前段階である「軽度認知障害(MCI)」の段階で発見できれば治療により回復する可能性があると強調しました。
この話を受け、にしおかさんは「先生のお話にはとても興味を持ちました。早期発見が重要ですね」と共感を示しました。特に、Dクリニックのアルツハイマー診断ドックを利用することで、20年後の認知症の状態を予測できるとの情報に、彼女も驚きました。
家族との生活と向き合う日々
にしおかさんは母の認知症に直面してからの経験や心情もシェア。母が一人暮らしをしていた際に異変に気づき、実家に戻る決断をした経緯を振り返ります。「掃除を声掛けしたとき、母が異常な反応をしたので驚きました」と語り、看護や介護に対する考え方は「見守り」であることが伺えました。
「介護は大変ですが、私はあくまで見守る気持ちを大切にしています」と述べ、母の人生を尊重することを優先しているとしました。さらに、「家族を支えるにはまず自分が健康でいることが重要です」と付け加え、自己ケアの大切さも強調しました。
認知症に対する意識を高めよう
トークショーを通じて、認知症についての理解が深まった参加者も多かったでしょう。にしおかさんの体験と思いは、多くの家族に勇気を与えるに違いありません。このようなイベントを通じて、今後も認知症についての話題を広め、早期発見の重要性や対策について情報を共有していくことが肝要です。
まとめ
認知症は誰にでも起こりうる病であり、早期に認識することが有効です。にしおかすみこの姿勢から、私たちは多くのことを学び、家族との関わり方、そして自身の健康を守る意識を高めていきたいものです。