世界初!特殊セラミックを採用した高耐食性ヒーター
東京ガス株式会社とその関連会社である東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)は、画期的な製品「C-SERT-H-Leptos」を発表しました。この製品は、常圧焼結SiCを使用した高耐食性小口径ヒーターであり、世界初の試みとして注目されています。
特殊セラミックを採用した革新技術
本ヒーターは、燃焼技術の開発を行う中で培われたノウハウを活かしたシングルエンド型ラジアントチューブバーナの技術を基に作られました。特に、リチウムイオン電池(LiB)電極材の焼成工程での耐食性能が高く評価されており、アクティブ酸化やリチウムアタックに強いのが特徴です。
高効率な交換サイクル
汎用のヒーターと比較して、本製品はヒーターの交換サイクルを3倍以上も延長できることが見込まれています。この特長により、設備の稼働停止時間を大幅に減少させ、RHK(連続焼成炉)の稼働率を向上させることができます。これにより、生産量の拡大が期待されています。
高機能性材料の効率的な製造
さらに、このヒーターはLiB電極材だけではなく、様々な高機能性材料の製造にも適用できる可能性があります。例えば、電子材料や半導体関連素材の加熱工程においてもその有効性が探索されており、今後の発展が期待されます。
新たな燃料による持続可能性
加えて、今回の開発によって、都市ガス燃料型と水素燃料型の2つのタイプが選べる便利さもあります。水素燃料型に関しては、ゼロカーボンを実現することが可能で、環境に優しい選択肢としても注目されています。
結論
今回発表された東京ガスの高耐食性小口径ヒーターは、これまでの技術を一変させる可能性を秘めています。リチウムイオン電池の生産における効率性を大きく向上させると期待されると共に、持続可能なエネルギー源への移行もサポートします。東京ガスとTGESが今後どのような展開を見せるのか、目が離せません。