2023年10月、富士レビオホールディングス株式会社(以下、富士レビオHD)とシスメックス株式会社(以下、シスメックス)は、免疫検査領域に関する業務提携において、特に認知症検査の販売協業を発表しました。この合意を受け、両社は協力して販売地域の拡大を目指しています。
業務提携の背景
両社は、昨年10月に免疫検査における基本契約を締結し、その中でアルツハイマー病などの神経変性疾患に関連した試薬の開発に向けて準備を進めてきました。その一環として、11月には受託開発製造契約(CDMO契約)を取り交わし、お互いのリソースを活用した新規試薬の開発を加速させています。
認知症検査の重要性
近年、世界的な高齢化の影響から、神経変性疾患の患者数が増加しています。特にアルツハイマー病は、社会的にも医療的にも深刻な問題を引き起こしています。新しい治療薬の普及に伴い、認知症検査の需要が高まっているため、これに対応するための体制を両社は整えていくことになります。
両社の強みを活かしたアプローチ
富士レビオHDは高度な試薬開発力と製造能力を有し、シスメックスは世界規模での販売ネットワークと豊富な薬事申請の経験があります。この強力な組み合わせにより、富士レビオHDの全自動化学発光酵素免疫測定システム「ルミパルス®」および認知症関連試薬を、シスメックスが独占的に販売することが決定しました。
販売戦略と今後の展開
両社はまずブラジルで試験的に販売を開始し、その後対象国を中南米、中東、アジア地域へと広げていく計画です。この販売ネットワークを通じて、認知症に関する検査の普及を進めるとともに、治療に資するデータの提供を目指します。
終わりに
この取り組みが、認知症検査の普及を促すだけでなく、アルツハイマー病を始めとする神経変性疾患への効果的な治療法が続々と登場する中で、患者さんやその家族、そして医療現場において必要とされるサポートを提供する一助となることが期待されています。
両社の今後の進展に注目が集まります。